プロが見る「EOS Kiss」のアドバンテージ
キヤノンのデジタル一眼レフカメラ「EOSデジタル」シリーズは、お気軽度の高い「Kiss」シリーズ、カメラ好きや中級者向けの2桁シリーズ(50Dなど)、上級者+プロ向けの1桁シリーズ(5Dなど)、大きく3つに分かれている。
一般的にKissシリーズは、初級者や初心者向けの色あいが濃い。低価格なこともあり、「最初に買うデジイチ」という雰囲気が濃く漂う。
しかし、デジカメの基本性能が年々向上しており、機能や性能面での差は小さくなってきている。僕はプロカメラマンだが、実際により多く使っているのは「EOS Kiss X2」だ。
もちろん「EOS-1Ds Mark III」や「EOS 5D Mark II」も持っているが、ハンドリングしやすい画素数や用途、重さの点でKiss X2の出番が一番多い。
視野率が低く、ピント合わせができないファインダーの代わりにライブビューがあるし、色温度を数字で指定できないがマニュアルで白のセットができる。画質は14bit化されて十分な階調表現幅もあるし、画素数的にもRAWで撮ってしっかりと処理すれば、A4判型の表紙も十分にこなせる性能がある。
そして、4月下旬発売予定の「EOS Kiss X3」(ボディのみの予想実売価格は9万円前後)は、従来機「Kiss X2」からさらなるブラッシュアップ(関連記事)を遂げたモデルである。
EOS Kiss X3のスペック | |
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撮像素子 | CMOS(有効1510万画素) |
画像処理エンジン | DIGIC4 |
連写枚数 | 毎秒3.4コマ |
ISO感度 | 100~3200(感度拡張で6400、12800) |
測距点 | 9点 |
ファインダー視野率 | 約95% |
記録媒体 | SD/SDHC |
液晶ディスプレー | 3.0型92万ドット |
動画撮影機能 | .mov(H.264)形式、最大1920×1080ドット |
サイズ(本体のみ) | 幅128.8×奥行き61.9×高さ97.5mm |
重さ(本体のみ) | 480g |