例えば、夏になると花火やキャンプファイヤーなど夜のイベントも多い。そこでは高感度撮影が必須だが、(フィルムで言えば高感度フィルムの粒子の荒れに相当する)ノイズが気になるという方も多いだろう。
そんなノイズの除去などをしてくれるのが画像エンジンだ。キヤノンの「DIGIC 4」やソニーの「Exmor」、パナソニックの「ヴィーナスエンジンIV」など、その仕組みはメーカーによって異なるが、ある意味デジカメ選びの大きな要素と言える。
評価するデジタル一眼
映像エンジンとは?
そもそもは撮像素子で取りこんだ映像をJPEGやTIFFなどの画像フォーマットに変換するのが映像エンジンの役割だ。変換するためには撮像素子からの輝度情報に対し、色情報をアルゴリズムに基づいて計算しなければならない。
初期の映像エンジンはその程度の役割しか担っていなかったが、最近の映像エンジンはハード(LSI)やソフトの進化が著しく、それ以上の役割も担うようになってきた。例えば動画撮影機能なども映像エンジンの進化により実現したものだ。
そのほか、白飛び補正や黒つぶれ補正、レンズの色収差の補正機能といったものも映像エンジンが担っている。ただ、ユーザーがデジカメを購入するにあたり、好き嫌いが最も分かれそうなのが、高感度時のノイズの処理だろう。
デジタルカメラといえ、撮像素子自体はアナログデバイスである。光量が微弱な時などノイズ成分が増えた状態でA/D変換してしまうと、その後の映像処理でもそのノイズ成分が一緒に増幅される。
そのノイズ成分を効率的に処理するのが「ノイズリダクション」機能であり、キヤノンの映像エンジン「DIGIC」は早くからこの部分に対して対策を行なってきた。
その後は各社も高感度時のノイズに対策をするようになってきたが、各メーカーでノイズ処理に関して考え方が微妙に異なっている。
同じISO高感度でも、あるメーカーではノイズは感じられないが微妙にトーンや色調に不自然さが見えたり、別のメーカーでは画像にノイズ的なザラつき感はあるものの自然な色調を保っていたりする。
このあたりは自分の好みが影響してくる部分なので、次ページ以降にISO感度別サンプル画像を掲載した。
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