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カノープス、ノンリニアビデオ編集システムやMPEG-2エンコーダー搭載キャプチャーカードなど7製品を発表

2002年06月05日 00時56分更新

文● 編集部 佐々木千之

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カノープス(株)は4日、都内で記者発表会を開催し、ノンリニアビデオ編集システム『DVRaptor-RT』、ロープロファイルPCIサイズのハードウェアMPEG-2エンコーダー/TVチューナー搭載キャプチャーカード『MTV2200 SX』など7製品を発表した。6月下旬から順次出荷予定。

アナログ-DVコンバーター『ADVC-50』『ADVC-1394』

『ADVC-50』は、2001年11月に発売した外付け型アナログ-DVコンバーター『ADVC-100』(3万4800円)から、簡易リファレンスカラーバー出力機能などを省き、アナログ-DVコンバーターの機能に絞った廉価版。5インチベイへ装着するか、あるいはPCIバスに差して使用する。DVコーデックチップはADVC-100と同じ、カノープスが日本電気(株)と共同開発した“DVコーデック内蔵IEEE 1394リンクLSI”を使用している。アナログ-DVコンバーターで問題となる、キャプチャー時の映像と音声のずれを防ぐ“Locked Audio”機能もADVC-100同様に搭載する。アナログ入力はNTSCとPALに対応している(NTSC-PAL変換はできない。画面比率は4:3のみ)。インターフェースはi.LINK(IEEE 1394)端子(4ピン)×1、i.LINK端子(6ピン)×1、S-Video入力×1、コンポジット入力×1、オーディオ入力(ステレオ)×1。価格は2万4800円で7月上旬に発売予定。

『ADVC-50』
『ADVC-50』内部の基板部分はPCIカードそのもの。ケースからはずし、付属のPCIスロットカバーを装着してPCIバスに差して使える

『ADVC-1394』は、ADVC-50相当のアナログ-DVコンバーターにOHCIインターフェースを追加したPCIカード。ADVC-50と異なり、アナログ-DV変換した映像をそのままパソコンのHDDに保存したり、i.LINKコネクターからのDV映像を保存したりできる。インターフェースはi.LINK端子(4ピン)×2、i.LINK端子(6ピン)×1、ミニDIN7ピンビデオ入力端子(S-Video端子接続可能。付属の変換ケーブルでコンポジット接続可能)×1、オーディオ入力(ステレオ)×1。Windows Me/2000/XP、Mac OS(9以降)で動作する。ビデオ編集/DVDオーサリングソフト『WinProducer』(Windows Me/2000/XP対応)が付属する。価格は2万9800円で7月中旬に発売予定。

『ADVC-1394』
『ADVC-1394』

ノンリニアビデオ編集システム『EZDV SX』『DVRaptor-RT』『DVRaptor-RT Light』

『EZDV SX』は、DVおよびDVCAMフォーマットに対応したロープロファイルPCIカードで、2001年2月に発売した『EZDV II』の後継となる製品。画面比率16:9の映像にも対応している。ビデオ編集ソフト『EzEdit Ver.2.0』、DVDオーサリングソフト『DigiOnAuthor for DVD LE』、DVDプレーヤーソフト『WinDVD 4 OEM版』、EzEditで利用できるビデオ画像の3Dトランジションエフェクトの高速レンダリングプラグインソフト『DVXplode Basic』が付属する。また『Adobe Premiere 6.0J』、『Ulead MediaStudio Pro』でEZDV SVが利用できるプラグインソフトも添付する。ビデオサイズは720×480ピクセル(NTSC)に対応している。

『EZDV SX』
『EZDV SX』

同時に発表したADVC-50でアナログビデオをDVフォーマットに変換し、それをHDDに保存する、といった使い方ができる。入出力インターフェースはi.LINK(4ピン)×2、カノープスのではノンリニアビデオ編集システムのエントリーモデルとして位置づけている。OSはWindows 98SE/Me/2000/XPに対応する。価格は3万9800円で7月上旬に発売予定。

『DVRaptor-RT』は、2001年11月に発売したリアルタイムノンリニアビデオ編集システム『Premiere Booster』に付属ソフトを追加するとともに、名称を海外で発売している製品名に変更した製品。ハードウェアとしての機能はPremiere Boosterと同じ。DV/DVCAMフォーマットに対応し、入出力インターフェースはi.LINK(4ピン)×1を備える。デジタル入出力でのビデオサイズは720×480ピクセル(NTSC)と720×576ピクセル(PAL)に対応(16:9サポート)する。出力インターフェースとしてミニDIN7ピンビデオ出力×1、コンポジット×1、アナログオーディオ(ステレオ)×1を備える。アナログ出力時のビデオサイズは710×480(NTSC)と702×576(PAL)となっている。

『DVRaptor-RT』
『DVRaptor-RT』

ソフトウェアではPremiere Booster同様に、『Adobe Premiere 6.0』(日本語フルバージョン)が付属。さらにエントリー向けビデオ編集ソフト『EzEdit Ver.2.0』、Adobe PremiereやEzEditからのMPEG-2出力を可能にする『SoftMPEG Encoder』、Adobe PremiereとEzEditで利用できるビデオ画像の3Dトランジションエフェクトの高速レンダリングプラグインソフト『DVXplode Basic』、DVDオーサリングソフト『DigiOnAuthor for DVD LE』、DVDプレーヤーソフト『WinDVD 4 OEM版』が付属する。対応OSはWindows 98SE/Me/2000/XP。DVRaptor-RTの価格は8万4800円。『DVRaptor-RT Light』は、DVRaptor-RTからAdobe Premiere 6.0、DigiOnAuthor for DVD LE、WinDVD 4 OEM版を除いた製品で、価格は5万9800円。2製品とも7月上旬に発売予定。

ハードウェアMPEG-1/2エンコーダー、TVチューナー搭載キャプチャーカード『MTV2200 SX』

『MTV2200 SX』は2月に発売したハードウェアMPEG-1/2エンコーダー、TVチューナー搭載キャプチャーカード『MTV2000』の機能をそのままに、高密度実装基板の採用と、チューナー回路を外付けとしたことにより、およそ名刺2枚大というロープロファイル対応PCIカードに収めた。MTV2000発売後に寄せられた「カードサイズが大きく自分のパソコンで使えない」というユーザーの声に応えた製品としている。TVチューナーを外付けとしたことについては、「切手サイズのTVチューナーユニットも存在するが、画質が悪いため外付けとした」(第一開発部の中田部長)としている。なお、外付けのTVチューナーは2月に発売した『TBOX』となっている。

『MTV2200 SX』
『MTV2200 SX』(写真ではドーターボード(下)をはずしている)
DVRaptor-RTの外付けTVチューナーユニット
DVRaptor-RTの外付けTVチューナーユニット(写真はケースのカバーを外したところ)

3D Y/C分離、3Dノイズリダクション、タイムベースコレクター、ゴーストリダクションなどのMPEG-1/2エンコード前の画像の最適化機能、DVD-RAMメディアへのダイレクトレコーディング機能、DV-MPEG-2コンバーター機能、オンエアー中番組の停止/追いかけ再生機能といった、MTV2000の機能はすべてサポートする。また、付属の『TV Recording Manager』がテレビ番組情報サイト“テレビ王国”の“iCommand”に対応し、インターネットを経由してパソコンやiモード対応携帯電話から番組の録画予約も可能となっている。価格は6万9800円で、6月下旬に出荷予定。

『MTV2000』と『MTV2200 SX』との比較
『MTV2000』と『MTV2200 SX』との比較(MTV2000はTVチューナーもボード上にある)

ビデオ編集/DVDオーサリングソフト『WinProducer 3 DVD』

『WinProducer 3 DVD』は、ビデオ画像の取り込みや編集、DVDビデオ作成など、ほとんどの機能をマウスだけで操作できる統合型ビデオ編集/DVDオーサリングソフト。IEEE 1394カードやWDM対応のアナログビデオキャプチャーカードなどを使ってビデオ画像の取り込みが可能で、MPEG-1/2、AVIのほかWAVE、BMP、JPEGなど静止画フォーマットにも対応している。DVDオーサリング機能では、編集後のビデオファイルにチャプターポイントを指定し、それを記録型DVDに直接書き出せる。DVDレコーダーがない場合でも、DVDイメージファイルはHDDに書き出せるため、WinDVD 4などを使ってDVDと同じように再生できるという。価格は1万4800円で、7月上旬に発売予定。

『WinProducer 3 DVD』の編集画面
『WinProducer 3 DVD』の編集画面

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