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PCG-GRX90/P

PCG-GRX90/P

2002年03月26日 04時11分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・山崎 敦

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PCG-GRX90/P

ソニー

オープンプライス

Pentium 4-Mを搭載するVAIOノート「PCG-GRX90/P」が登場した。16.1インチTFT液晶を採用しLightWave 3Dをプリインストールするなど、デスクトップリプレースにターゲットを絞った超ハイエンドPCである。

LightWave 3Dで
3DCGに挑戦できる

写真1 本誌と比べるとそのデカさは一目瞭然。またACアダプタも、LightWave 3Dなどをバリバリ使ってCPUの負荷が猛烈に高くなった場合でも破綻しないように容量に余裕を持たせているためサイズはかなり大きめ。
 VAIOノートのフラッグシップ「PCG-GRシリーズ」に、Pentium 4-M-1.7GHzを搭載する「PCG-GRX90/P」が追加された。CPUをはじめとするスペックの高さも驚きだが、一見してまずその大きさに圧倒される。ボディサイズは、フットプリントが355×292mm、厚みは最薄部が39.8mm、最も厚い部分では44.4mmとなる。ノートPCの常識を覆す大きさだが、天面にマグネシウム合金を採用し全体的にシャープなラインで構成されているので、やぼったさは感じられない。VAIOのフラッグシップモデルらしくスタイリッシュなデザインは健在だ。



写真2 本体両側面および背面。右側面にヘッドフォン、マイク、USB、左側面にPCカードTypeII×2(TypeIII×1)、i.LINK、USB、背面にEthernet、モニタ、パラレル、USB、AV出力(TV出力+サウンド)、モデムの各インターフェイスを装備。

写真3 幅35.5cmに収まったキーボードは、写真ではこじんまりとすら見えるが、ステンレスメカキーの採用で快適なタッチを実現している。タッチパッドの下には上下スクロールのセンタージョグボタン(ボタン機能は変更も可能)がある。
 CPU以外の基本スペックについては、チップセットにi845MPを採用し、メインメモリは2基のSO-DIMMソケットにそれぞれ256MBのDDR SDRAMモジュールを実装して、本機の最大容量となる512MBを標準装備する。光メディアドライブは、バッファアンダーランエラー防止機能を持ちスリムタイプでは現在最速となる書き込み16倍速、書き換え10倍速、DVD読み込み8倍速、CD読み込み24倍速のCD-RW&DVDコンボドライブを搭載する。HDDも40GBと大容量だ。筐体サイズには余裕がありそうだがFDDは内蔵していない。



写真4 本体底面には、DDR SDRAM(PC1600対応)のSO-DIMMスロットが2基用意されているが、標準で256MBモジュール×2が装備され、これ以上の拡張はできない。
 画面表示は、ノートPCとしては異例とも言える16.1インチTFT液晶パネルを装備し、ATIのビデオチップ「MOBILITY RADEON 7500」のドライブにより1600×1200ドット/フルカラー表示が可能だ。ビデオメモリはDDR SDRAMを32MB搭載している。前モデルにあたる「PCG-GR9F/P」は1600×1200ドット表示の15インチTFT液晶パネルを採用していたが、PCG-GRX90/Pは液晶サイズが拡大されたことでデスクトップのアイコン名などは読みやすくなった。しかも、解像度が高いため複数ウィンドウを開いての作業も非常に快適だ。



写真5 本体上面。相手側から見て正面になるよう、浮き彫りにされたVAIOロゴは従来と同様だ。ゴージャス機能を内に秘めたシンプルなフェイスになっている。
 画面描画性能の指標としてDirect3Dを利用した「3DMark 2001」を計測した結果は4115となった。OSやCPUクロックなど条件の違いがあるとはいえ、過去に計測したPentiumIII搭載ノートPCでは3Dmark 2001で3000以上のスコアをマークしたものはなく、現時点で飛び抜けて高いパフォーマンスを持つノートPCに間違いない。



図 PCG-GRX90/Pの持つパフォーマンスを堪能できるよう「LightWave 3D express for VAIO」がプリインストールされている。Webブラウザに表示されるチュートリアル(左上)に従えば、初心者でも30分程度でこんなオブジェクトが簡単に作成できる。これを機会に3D CGの世界に足を踏み入れてみるのも悪くない。
 また、この高解像度液晶とマシンパワーを堪能できるよう、モデリング、レンダリング、アニメーション作成まで行える3Dグラフィックスソフト「LightWave 3D express for VAIO」がプリインストールされるのも大きな特徴だ()。「LightWave 3D Ver.7.0 日本語版」から初心者向けに機能を絞り、スクリプト処理や複数光源を設定してのレンダリングといった高度な機能は省略されているが、基本機能は網羅されている。しかも初めて3Dグラフィックスに挑戦するユーザーのためのチュートリアルとサンプルファイルが多数用意されており、指示に従うだけで誰でも簡単に3Dアニメーションの作成がマスターできるのもうれしいポイントだ。

 そのほかにもビデオ編集ソフト「Adobe Premiere 6 LE 日本語版」、サウンド編集ソフト「DigiOnSound Light」など、VAIOならではのクリエイティブなアプリケーションが豊富にプリインストールされており、PCでビデオ作品を作りたいと考えているユーザーにはまさにうってつけのモデルだ。

 価格はオープンプライスで、実売価格は35万円程度と予想される。おいそれと手の出る値段ではないが、LightWave 3Dがプリインストールされていることを考えればコストパフォーマンスは非常に高い。サイズと重量からモバイル用途での利用はお勧めできないが、パワフルな省スペースPCを欲しているユーザーには強く推薦したいマシンである。


PCG-GRX90/Pの主なスペック
製品名 PCG-GRX90/P
CPU Pentium 4-M-1.7GHz
メモリ 512MB
液晶 16.1インチ
解像度 1600×1200/フルカラー
HDD 40GB
光メディアドライブ CD&DVD(CD-R16倍速/CD-RW10倍速/DVD8倍速/CD24倍速)
通信 モデム&LAN
サイズ 355(W)×292(D)×39.8~44.4(H)mm
重量 約3.8kg
OS Windows XP Professional
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