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PCG-VX7/BD

PCG-VX7/BD

2002年04月19日 13時33分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・山崎 敦

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PCG-VX7/BD

ソニー

オープンプライス

VAIOノートのラインナップに、B5ノートとA4ノートの中間的な位置づけのPCG-VXシリーズが加わった。その初代となる「PCG-VX7/BD」は、大画面液晶の使いやすさと薄くて軽い携帯性の良さを、スタイリッシュなボディに包み込んだPCである。

VAIOシリーズ初の
薄型A4ノート登場

写真1 タッチパッドの手前には、回して選択し、押し込んで決定する「センタージョグ」を搭載しており、液晶パネルの輝度調節やウィンドウサイズの変更、アプリケーションのファイルメニューの操作などが簡単に行える。キーボードは十分なサイズを持ち気持ちよくタイプできるが、スペースキーは左側が少し短く慣れないうちは無変換キーをミスタイプしてしまう。
 PCG-VXシリーズは、デスクトップPCの置き換え用途を想定したパワフルなA4ノートと、どこにでも持ち運んで使える携帯性に優れたB5ノートの中間に位置付けられるノートPCである。とはいえ、使いやすさを優先し1024×768ドット表示の14.1インチTFT液晶を搭載するため、フットプリントは312.8(W)×261.5(D)mmと、A4ノートに分類されるサイズだ。12.1インチ液晶を採用するB5ノート「PCG-R505シリーズ」の279.5(W)×239(D)よりもふた回りほどサイズアップしているが、本体の厚みは29.4~33.8mm(PCG-R505シリーズ)に対して17.7~33.1mmと逆に薄くなっており、重量も約1.98kgに対し約2kgとほぼ同程度に抑えられている。B5ノートを使ってみて画面の小ささに不満を抱いているユーザーなら、モバイルノートとしての可搬性は許容できる範囲だろう。

 基本スペックに目を移すとCPUには低電圧版Mobile PentiumIII-M-850MHzを採用し、チップセットにはi815EMを組み合わせている。i815EMは本来PentiumIII-Mには対応していないが、i830MPとの組み合わせよりもパフォーマンスと省電力化を追求できるということで、Intelの協力によりこの組み合わせを実現している。メインメモリはオンボードに128MBを実装し、1基のMicroDIMMソケットに128MBのモジュールを1枚装着して標準で256MBを搭載する。256MBのMicroDIMMモジュールに交換すれば最大384MBまで拡張可能だ。容量30GBのHDDはUltraATA/100インターフェイスで接続されている。



写真2 i.LINKインターフェイスを採用する付属のCD-RW&DVDコンボドライブ「PCGA-CRWD1」は、電源供給ラインを併せ持つ専用ケーブル1本で接続する。オプションのACアダプタを購入すれば専用コネクタを持たないVAIOでも利用可能だ。
 光メディアドライブは内蔵しないが、書き込み8倍速、書き換え4倍速、DVD読み出し8倍速、CD-ROM読み出し24倍速の外付けコンボドライブ「PCGA-CRWD1」が標準で付属する。PCG-VX7/BDの搭載するi.LINK端子は電源供給ピンを持たない4ピンタイプだが、別に電源供給用の端子を装備する「i.LINKドライブ専用コネクタ」となっており、VAIO専用の外付け周辺機器に電源供給が可能だ。PCGA-CRWD1のような専用コネクタ対応ドライブであれば本体からの給電で動作するので、ACアダプタを一緒に持ちあるかなくてもいいのがモバイルユーザーにはうれしいポイントだ。

 本体に装備するインターフェイスは、右側面にモデム、USB、ヘッドフォン、マイク、左側面にEthernet、モニタ、i.LINKドライブ専用コネクタ、USB、PCカードスロット(TypeII×1)となる。またフロント部分にはマジックゲート対応メモリースティックスロットを備えており、同社のメモリオーディオプレーヤ「ネットワークウォークマン」やデジタルカメラ「Cyber-shot」などとのデータ交換に活用できる。



写真3、4、5 本体右側面後部には本体内部の熱を排出するための大きなグリッドが設けられているが、ファンの風切り音はほとんど聞こえないレベルに抑えられている。

 有線ネットワークに加え、IEEE802.11b準拠の無線LAN機能を標準搭載するのも、モバイル性を重視したPCらしい点だ。家庭やオフィスはもちろん、街中のホットスポットなどでも手軽にネットワークアクセスが行えるので、いろいろな所へ持ち運び活用の幅が広がるだろう。

 標準で付属するバッテリはB5ノート「PCG-SRシリーズ」と共通で、駆動時間も約3.5~5.5時間と同じスペックを実現しており、モバイルノートとして十分なスタミナを持っている。パフォーマンスに関しては、画面表示にi815EMチップセットに内蔵のビデオ機能を利用し、ビデオメモリは11MBをメインメモリと共用することもあり、3DMark 2001 SEのスコアは567にとどまった。3Dゲームを楽しむには非力な感じは否めないが、i.LINK経由でのDVD-Videoの再生やCD-R/RWへの書き込み、プリインストールされるビデオ編集ソフト「MovieShaker Ver.3.3」や地図ソフト「Navin' You Ver.5.5」を使ってみた限りでは、動作のもたつきはなかった。またキーピッチ19mm、ストロークが3mm確保されたキーボードはノートPCに慣れていないユーザーでも違和感なくタイプでき、14.1インチの大きな液晶と相まってB5ノートよりも快適に利用できることは間違いない。

 価格はオープンプライスでSonyStyleでの販売価格は24万9800円となっている。PCG-VX7/BDは、携帯性が高く使いやすいノートPCを探しているユーザーに最適なマシンである。コンボドライブが付属しOffice XP Personalがプリインストールされるので、初めてPCを購入するユーザーに特にお勧めだ。

PCG-VX7/BDの主なスペック
製品名 PCG-VX7/BD
CPU Mobile PentiumIII-M-850MHz
メモリ 256MB
液晶 14.1インチ
解像度 1024×768ドット/フルカラー
HDD 30GB
光メディアドライブ CD-RW&DVD(CD-R8倍速/CD-RW4倍速/DVD8倍速/CD24倍速、外付け)
通信 モデム&LAN&無線LAN
サイズ 312.8(W)×261.5(D)×17.7~33.1(H)mm
重量 約2kg
OS Windows XP Home Edition
Officeアプリ Office XP Personal

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