カノープスの「MTV1000」はTV番組の視聴や録画、タイムシフト再生などをPCで実現するTVチューナカードだ。MPEG1/2対応のソフトウェアエンコーダを搭載する同社の低価格TVチューナカード「WinDVR PCI」の上位モデルという位置付けの製品で、アナログ回路のチューンとMPEG1/2対応ハードウェアエンコーダの搭載により、高い映像品質でのオーバーレイ表示&録画が可能だという。ここでは、MTV1000の詳細について紹介しよう。
録画処理をハードでサポート
MPEG2エンコーダチップを搭載
ブラケットにはテレビアンテナからの入力(F端子)のほか、AV入力端子としてS-Video×1、ステレオオーディオ(RCA)×2、音声出力端子としてステレオ(ミニジャック)×1を搭載している。なお、ビデオ入力にコンポジット端子を利用するには、パッケージに同梱されたS-Video-コンポジット変換コネクタを利用する。 |
TVチューナユニットは、TVチューナカードで一般的なPhilips製を採用、VHF1~12ch/UHF13~62ch/CATVの受信が可能だ。ステレオ/音声多重放送の受信もサポートしているので、スポーツや音楽番組の視聴に際しても不足はない。
エンコードチップには松下製「MN85560」を搭載。これは同社のプロ向けMPEG2ハードウェアエンコーダ/デコーダカード「MVR-D2000」と同じチップだ。 |
サポートするビデオフォーマットはMPEG1とMPEG2で、フレームサイズは720×480ドット(Standard)/352×480ドット(HalfD1)/352×240ドット(SIF)の3種類が用意されている。設定できるビデオビットレートは、
- MPEG2-Standard:4~15Mbps(23段階)
- MPEG2-HalfD1&SIF:2~8Mbps(13段階)
- MPEG1-SIF:1~1.8Mbps(3段階)
――となっている。なお、MPEG2エンコードでは画面の内容に応じて圧縮率を可変にするVBR(可変ビットレート)にも対応。解像度、ビットレートともに市販のDVD-Videoタイトルに匹敵する設定が可能で、スポーツをはじめとする動きの激しい映像の記録(録画)にも十分に通用する。
オーディオフォーマットについてはリニアPCMのほか、MPEG1オーディオ(Layer2)をソフトウェアでサポート。サンプリングレートは32/44.1/48kHzの3種類で、オーディオフォーマットにMPEG1オーディオを指定した場合のオーディオビットレートは128~384kbpsの7段階から選択が可能だ。
付属品の一部。左にあるのが「ガスケット」。PCIカードのブラケット部にとりつけるアダプタで、ノイズ混入防止に効果がある。 |