このページの本文へ

MTV2000

MTV2000

2002年04月05日 21時43分更新

文● 伊藤 裕也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

MTV2000

カノープス

6万4800円

カノープス「MTV2000」は、ハードウェアMPEG2エンコーダ搭載のTVチューナカード「MTV1000」をベースに「3D Y/C分離」「3Dノイズリダクション」「ゴーストリダクション」など、映像品質の向上に関する各種機能を搭載した上位モデルである。

3D Y/C分離の搭載で
映像がよりクリアに

 「MTV1000」は、ハードウェアMPEGエンコーダとTVチューナの組み合わせにより、TV番組やビデオからの映像をリアルタイムにMPEG2エンコードしてHDDに記録できるTVチューナ・ビデオキャプチャカードだ。4万9800円と比較的高めの価格設定ながら映像品質を重視した設計と、使いやすいソフトウェアにより、映像品質にこだわりを持つユーザーから高い支持を受けた製品である。今回登場した「MTV2000」はそのMTV1000の開発で培ったノウハウを基に、入力映像信号をエンコーダに渡すまでのフロントエンド部を強化したモデルだ。具体的には「3D Y/C分離」「3Dノイズリダクション」「ゴーストリダクション」などの高画質化のための処理を実行できるようになっている。

図1 MTV2000の顔ともいえる「MEDIACRUISE」。テレビプログラムの視聴・録画はもちろんのこと、視聴しているテレビプログラムを一時停止したり、巻き戻したりできる、いわゆるタイムシフトコントロールにも対応している。
 「3D Y/C分離」とは、映像を表現するための情報が混合された「コンポジット信号」から、明るさと色の信号を分離する方式のひとつだ。一般的に用いられる(2D)Y/C分離ではドットの上下関係のみから明るさと色を分離するのだが、ドットの上下で差が大きすぎる場合にはノイズが発生するという欠点がある。その点、3D Y/C分離は2D Y/C分離に時間軸の要素を加え、前後のフレームも見て処理するため精度が高く、ノイズの発生を大幅に抑えられる。こだわり派にはうれしいオプションと言えよう。



図2 3D Y/C分離やノイズリダクション、ゴーストリダクションの設定はキャプチャオプションより行う。
 続く「3Dノイズリダクション」は、フレーム間の差からノイズを検出・除去するもの。フレーム間の差分から除去する仕様上すべてのノイズに対応できるわけではない(常に同じ点にノイズが載る場合など)が、重宝するオプションではある。特にオリジナルの映像品質が悪いものを極力キレイに表示させたい場合に有効だ。なお、3D Y/C分離と3Dノイズリダクションは同じフレームバッファを使用するため、両機能を同時に使うことはできない。通常の映像の表示は3D Y/C分離、ソースの映像品質が悪い場合には3Dノイズリダクション、と使い分けることになる。ところで、古いビデオ映像の表示であれば、今回から搭載された「タイムベースコレクタ」(TBC)も非常に有効だ。TBCはビデオのテープ走行のムラなどによって生じた映像信号の時間的なズレを補正するもので、ジッターノイズ(ビデオを再生した際に生じる横揺れ)を解消できる。

 最後の「ゴーストリダクション」は、文字どおりゴーストを除去するもの。MTV2000では、最大10tap(多重映り)のゴースト除去に対応する。



図3 MTV2000に付属するDVDオーサリングソフト「DVD-MovieAlbum for Canopus」を使えば、DVD-RAMメディアに対してDVD-Video並みの映像品質でダイレクトに記録可能だ。
 ソフトウェアは従来からあるコントロールソフト「MEDIACRUISE」、TV番組の録画予約を行う「TV Recording Manager」、DVデータをMTV2000搭載のMPEG2チップにより変換する「DV-MPEGコンバータ」に加え、今回新たにDVD-RAMレコーディングソフト「DVD-MovieAlbum for Canopus」も収録している。このソフトは松下電器産業のDVD-RAMドライブに同梱されているソフトのMTV2000専用版で、DVD-RAMドライブと組み合わせて使っている場合に、視聴しているTV番組やビデオ映像をDVD-RAMメディアにDVD-VRフォーマットで直接書き込める。DVD-RAMへの書き込み開始はボタン1つのカンタン操作で、ボタンを押してから実際に書き込みをはじめるまでのタイムラグもほとんどない。従来のビデオデッキと同様、実に軽快に扱える。

 一般ユーザー向けの製品としてはバツグンの映像品質を誇り、使いやすさもトップレベル。MPEG2ハードウェアエンコーダとしても使用でき、機能的には申し分ない。気になる点は価格だけだ。標準価格は6万4800円で、店頭での実売価格は5万円台半ば。付加価値が多いので他社のTVチューナカードと価格だけで単純に比較できないが、やはり高価な周辺機器ではある。MTV1000に追加された高画質化への機能にどれだけの魅力を感じられるかが、購入時のポイントとなりそうだ。


MTV2000の主なスペック
製品名 MTV2000
OS Windows Me/2000/XP
CPU PentiumII以上(720x480ドット/8Mbps=高画質での録画・再生・タイムシフトにはPentiumIII-866MHz以上)
メモリ 128MB以上(256MB以上を推奨)
ビデオ入力 S-VIDEO×1(コンポジットへの変換ケーブル付き)
オーディオ入力 RCA×2(ステレオ)
MPEG2エンコード 最大720×480ドット/15Mbps
カード長 222mm

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン