エスケイネットのTVチューナカード「MonsterTV」は、チューナ上側ケースとアンテナ端子を直接ハンダ付けするなど、ノイズの低減や画質の向上にこだわった製品だ。もちろん、国内の音声多重放送にも対応する。
相性問題はあるものの、画質は良好で低価格が魅力
写真1 本カードに搭載されたビデオキャプチャチップ、Philips「SAA7134HL」。720×480ドットでの録画時もデジタルオーバーレイ表示が可能。 |
しかし、これらの低価格カードの多くはConexant「Fusion 878A」というチップを採用し、ソフトにInterVideo「WinDVR」かCyberLink「PowerDVR」のどちらかが付属するなど、性能的にも機能的にも非常に似通った製品だった。そんな中、「WinTV PVR」シリーズで知られるエスケイネットから意欲的なTVチューナカード「MonsterTV」が発売された。
まず、ハードウェア面だが、キャプチャチップにPhilips「SAA7134HL」を搭載している(写真1)。Fusion 878Aチップ搭載カードでは、高解像度でのキャプチャ時にオーバーレイ表示ができないケースがあったのが可能になったほか、高性能なA/Dコンバータを内蔵し、発色がよくなっているとのことである。
図1 TV操作関連のメインウィンドウ。ボタン類の文字が日本語化されていて、実にわかりやすい。また、映像表示ウィンドウは自由にサイズ変更が可能。意外と自由に変更できない製品も多いので、うれしいところだ。 |
なお、録画時の画質設定ではあらかじめ用意されたメニューの中から選ぶ方式となっており、ビットレートは4/6/8MbpsのMPEG2(解像度はいずれも720×480ドット)でCBRとVBRのどちらかを選択可能だが、このほかにVideoCD形式やSVCD形式、DVD形式も用意されており(図2)、付属ソフトの「Ulead VideoStudio 5.0 SE」と「Ulead Go! DVDプラグイン」を利用し、DVD-Videoのマスターファイルを作成することもできる。
図2 録画画質の設定は、このようにあらかじめ用意された項目の中から選択する形式である。できれば、細かな解像度やビットレートを設定する機能が欲しかったところだ。 |
写真3 カードのブラケット部はシンプル。FMとTVのアンテナ端子にLine-Out、そして入力関係の端子は1つにまとめられていて、付属のケーブルでオーディオとビデオの端子が用意される。 |
対応OSはWindows 98 SE/Me/2000/XP。実売価格は1万7000円前後からと、同種の製品よりは3000円程度高めだが、TVの画質ではこれまでの製品と一線を画しているのは確かなので、この部分が選択の決め手となるだろう。
MonsterTVの主なスペック | |
製品名 | MonsterTV |
---|---|
OS | Windows 98 SE/Me/2000/XP |
CPU | PentiumII-300MHz以上(720x480ドットでの録画・タイムシフトにはPentium 4-1.4GHz以上) |
メモリ | 128MB以上 |
ビデオ入力 | S-VIDEO×1(コンポジットへの変換ケーブル付き) |
オーディオ入力 | RCA×2(ステレオ) |
オーディオ出力 | ミニピンジャック×1(ステレオ)、内部サウンドカード用コネクタ×1 |
MPEG2エンコード | 最大720×480ドット/8Mbps |
カード長 | 120mm |