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ジャストシステム、2001年度ConceptBase事業戦略を発表――新パートナー制度やコンサルティング業務を開始

2001年02月20日 18時51分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)ジャストシステムは20日、“Justsystem Knowledge Management Forum 2001”の開催に伴い、同社の『ConceptBase』に関する2001年度事業戦略を報道関係者向けに説明した。

同社代表取締役社長の浮川和宣氏「企業がインターネットを利用してエンドユーザーとの関係を密にすることでビジネスを発展させるために、われわれの技術が重要な役割を担う」

ConceptBaseは、ある文書を元に、蓄積された情報(文書データベース)からその文書と類似した概念を表わす文書を抽出できる類似文書検出技術。文書が表わす概念のパターンを検出し、関連度の高いものから順にリストアップできる。ConceptBaseを導入している企業は2000年12月現在で700社/27万クライアント。

同社は、e-Businessをナレッジマネジメントの側面から総合的に支援するべく“Knowledge based e-Business”というコンセプトを掲げ、製品ラインの強化と、それに関連する技術支援の強化を行なう。同社はこれまでに自然文による概念検索システム『ConceptBase Search』、自動分類システム『CB Classifier』、自動要約システム『CB Summarizer』、テキストマイニングシステム『CB Clustering』などを提供してきたが、今後はテキストマイニング製品を中心に製品ラインナップを強化するという。さらに企業向けにConceptBaseを自社製品に組み込むためのSDKを出荷し、技術支援を行なう。

また、パートナーシップを強化する。現在のConceptBaseに関するアライアンスパートナーは112社だが、同社はその中から自社製品へのConceptBaseの組み込みや、コンサルティング、教育などのサービス提供を行なっている付加価値の高いパートナーと新たなビジネススタイルを提案するため、“ビジネスインテリジェンスパートナー”制度を新設する。ConceptBaseに関するシステム構築ノウハウとナレッジマネジメントの活用に実績のあるパートナーが対象で、セコム情報システム(株)、東芝情報システム(株)、日本電気(株)、日本ヒューレット・パッカード(株)、日本ユニシス(株)、(株)CSKの6社と開始し、今後拡充を図るとしている。

さらに、コンサルティングサービスを開始する。既存のナレッジマネジメントコンサルティングチームを強化し、戦略系コンサルティング会社や経営コンサルティング会社とも協業してさまざまなコンサルティングサービスを展開する。また、業界団体や専門会社とのタイアップによる教育やマーケティング、分析サービスも提供するという。

(株)野村総合研究所の分析によれば、ナレッジマネジメントは“データベース”中心から“人”中心に変わってきているという。人々が求めている知識は、データベースにあるものが3割、残りの7割は人の頭の中にあるため、人と交流する必要があり、インターネットなどを通じた電子的なコミュニティでの人と人との交流がポイントとなる。その際、交流時の会話が情報や知恵となるため、それらをすぐに分析できるテキストマイニングが必要となるという。

同社は、2001年度のConceptBase製品群の販売予測を3000社(30~40億円)としている。また、英語に関しても精度の高い研究成果が出ているため、その成果を元に事業を展開したいとしている。

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