ドラゴンシステムズ(株)は、日本語に完全対応した音声認識ソフト『ドラゴンスピーチ・セレクトver.3.6』を5日から発売している。
『ドラゴンスピーチ・セレクトver.3.6』は、すでに米国で発売している『Dragon
NaturallySpeaking』と同じ音声認識エンジンを採用してたもの。エンジンは、作業を進めるうちに、ユーザーの声の特徴やアクセントなどを自動学習するため、使い込めば95パーセントまで識率精度を高められる。
パッケージ版には“通常版”と“アカデミック版”の2タイプがある |
音声入力は付属ヘッドセットマイクを使用し、連続的な発声でも音声を認識できる。最初に音声認識するためのトレーニングをする必要があるが、声質などの個人情報をユーザー別に保存できるので、複数ユーザーで切り替えて使用することも可能。
文全体から単語を判断する機能があり、数字や年号、貨幣なども自動的に認識するようになっている。また、フォントや文字サイズの変更など、アプリケーションの操作も可能。
専用の辞書は、アクティブ(使用頻度の高い単語をメモリーに常駐)で5万語と、バックアップ(ボキャブラリはHDDに格納)で15万語、計20万語をサポートし、音声入力によって、文節単位で入力ミスを修正できる。
音声入力によって、自動的にウインドーが開き、文節単位で入力ミスを修正できる |
動作環境は、Pentium200MHz以上、メモリー48MB以上、HDD容量200MB
以上、サウンドカードにはSoundBlaster16以上を推奨。OSはWindows95OSR2以上、Windows98(SecoudEdition対応)、WindowsNT4.0(サービスパック3以上)。
パッケージ版の価格は“通常版”が1万8000円。内容が同じで、学生や学校関係者に対する割引がある“アカデミック版”は1万2000円。
なお、この製品はバンドル版として既に登場している。ソニーの『VAIO-Lシリーズ』、富士通の『FMV
DESKPOWERシリーズ』で採用されている。これは、音声入力専用のウィンドーがなく、音声での選択や修正はできないが、認識エンジンの性能は同じもの。
同社代表取締役の福田隆氏は、「ver.3.6では95パーセントの認識精度を得るために、音声認識トレーニングとして約18分を要した。先日、英語版の新バージョンを出したばかりだが、その製品ならば約4分で同等の認識精度を得られる」と語り、新バージョンの英語版では、さらに学習能力が高まったことを説明した。