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レッドハット平野代表取締役に聞くサポート戦略

1999年11月11日 00時00分更新

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[日刊アスキー] 先日、米国でMicrosoftの全面敗北といったような事実認定がくだされましたが、それに関して、コメントをいただけますか。
[平野氏] まず事実として、Red Hatの株価が上がってしまいましたね。あの発表前は80ドル前後だったのが100ドルを超えてしまいました。今でもそれを維持していますが。
[日刊アスキー] 事実認定ではLinuxにとっては皮肉なことに、「LinuxはMicrosoftを駆逐できるわけではない」というような内容がありましたが。
[平野氏] LinuxとMicrosoftが戦うという構図については、いろいろな人が考えていると思いますが、無理にそんなことをする必要はないと思います。Microsoftがあまりにも強大になりすぎたから、そういう話が出てくるのであって、昔はみんな共存していました。だから、いろいろなものを使われるのがいいと思います。そんなにこだわらなくてもいいんじゃないかと。だいたい、違うビジネスをしているところが、同じ土俵で戦うという話は、まだ10年くらい早いと思います。
[日刊アスキー] ということは、株価があがったという事実はあるけれども、意識はしていないということでしょうか。
[平野氏] 我々は意識する程大きくないですし。全世界で200人しかいない会社ですから。もちろん、オープンソースという意味では、かかわっているたくさんの方がいますが、ビジネスとしての戦いというのはまだ……
 実際サーバの伸びを見ても、もちろんLinuxは伸びていますが、Windows NTも伸びています。ですから、LinuxがWindows NTを越えるという予想は出ていません。2強になるという予想は出ていますが。
 個人的にいえば、サーバに限ってはLinuxがもう少し善戦するのではないかと思いますが。デスクトップ抜きの環境でいえば、Linuxのほうが圧倒的にすぐれていますから。
[日刊アスキー] デスクトップではつらいですか。
[平野氏] まだまだですね。今回の6.1で、インストール時点からXが立ち上がるようになりましたが、それでもまだまだです。
[日刊アスキー] 今のレベルには不満……
[平野氏] それはもちろん不満です。ただ、Linuxでインストール時点からグラフィックモードが立ち上がるのは、画期的だとおもいます。今まではインストールすれば満足だったのが、インストールするのは当たり前で、どうやって使うかになりましたから。
[日刊アスキー] どうもありがとうございました。

 なお、発売日の11月12日には、COMDEX/Japan'99のレッドハットブースにて300本の限定で、Red Hat Linux 6.1日本語版が販売され、抽選で100名にレッドハット・ニットキャップがプレゼントされる。

レッドハット・ニットキャップレッドハット・ニットキャップ

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