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JavaScript開発にもHTML制作にも使える無料ツール

2008年10月08日 23時55分更新

文●小橋川誠己/企画報道編集部

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 Webサイト制作はテキストエディタとWebブラウザーだけで始められる。つまり、無料で手軽に始められるのがメリットだが、タグの入力に不慣れな初心者には少々敷居が高いし、ページやサイトの構造が複雑になれば作業効率の面でも辛くなってくる。HTMLやCSSだけでなく、JavaScriptでちょっとしたプログラムも組み込みたいとなればなおさらだ。

 そこで「Adobe Dreamweaver」などの市販のオーサリングツールの出番となるが、個人が趣味で使うにはなかなか手が出ないという場合も少なくないだろう。そんなときに試してみたいのが、無償のWebオーサリングツール/統合開発環境「Aptana Studio」だ。

 米アプタナ社が提供するAptana Studioは、オープンソースのEclipseをベースにしたもので、HTML/CSS/JavaScriptのほか、プラグインを追加するとPHPやPython、Adobe AIRアプリの開発にも対応する。上位版は有償だが、機能はフリー版でも充実しているので、個人のWeb制作者やWebアプリ開発者に人気がある。

Aptana

コードアシストやスニペットなどの便利な機能満載のAptana Studio

 たとえばAptanaには、Dreamweaver(DW)の「コードヒント」やVisualStudioの「インテリセンス」に該当する入力補助機能「コードアシスト」があり、先頭文字を入力すればタグの候補を表示してくれる。初心者だけでなく、入力ミスを防ぐ意味でも便利な機能だ。

 Internet ExplorerとFirefoxの両方のレンダリングですぐに表示を確認できるプレビュー機能もある。DWのデザインビューのようなWYSIWYGの編集機能こそないものの、従来の、テキストエディタで編集してブラウザーでリロードを繰り返す作業から開放してくれるのはありがたい。さらに、よく使うコードを簡単に挿入できるスニペットや、jQueryやAdobe SpryといったJavaScriptライブラリのサンプルコードを参照できる機能もある。

Aptana

新バージョンで使いやすくなったスタート画面

 Aptanaの正式版はバージョン1.1が最新だが、米国時間10月6日には次期バージョン「Aptana Studio 1.2」のRC版が公開された。目玉は、JavaScriptをサーバーサイドで実行するためのフレームワーク「Aptana Jaxer」、Amazon EC2のような従量制のホスティングサービス「Aptana Cloud」といった、アプタナ社の他の製品/サービスとの連携強化だが、動作速度の向上やUIの改善など、基本的な部分もパワーアップしている。たとえば、起動時に表示されるスタートページは、最近作業したファイルが表示されるようになり、すぐに作業を再開できるようになった。

 無料で使えるWeb制作/開発環境を探しているなら、この機会に最新のAptanaを使ってみてはどうだろうか。Windows/Linux/MacをサポートするAptana Studio 1.2 RC版は、AptanaのWebサイトから自由にダウンロードできる。

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