過去から現在まで、さまざまなバージョンの「Internet Explorer(IE)」の表示テストを実施できる「IETester」がバージョンアップ。新たに「IE8 RC1(Release Candidate:リリース候補版)」に対応し、さらに便利なツールへと進化した。
IETesterは、IE5.5以降の各バージョンのレンダリングエンジンをエミュレートするテストツール(関連記事)。通常、単一のWindows上では共存できない、異なるバージョンのIEにおけるWebページの表示を同時にテストできるとあって、Webデザイナーやマークアップエンジニアに重宝されている人気ツールだ。
新バージョンの「v0.3」では、先月マイクロソフトからリリースされたIE8 RC1(関連記事)に対応。表示できるIEのバージョンは、5.5/6/7/8 RC1の4つとなった。また、新機能として、IE7から搭載されているズーム機能のサポート、指定したURLをすべてのバージョンのIEで一度に開ける「All IE versions」ボタンの追加、「Ctrl+W」キー操作によるタブのクローズへ対応――などが挙げられるほか、対応言語の追加や細かいバグフィクスもなされている。
マイクロソフトはIE8で「Web標準への対応」を明確に謳っており(関連記事)、従来、IE独自の“表示崩れ”に悩まされてきたWeb制作者の負担は、IE8では格段に軽くなるはずだ。ただ、それはIE8が広くあまねく普及した“将来”の話。それまでの間は、表示結果が異なるIE6やIE7と、IE8との互換性を保たなければならない。RC1の登場によって、いよいよ一般ユーザーのIE8利用が始まるこのタイミングでのIETester v0.3のリリースは、Web制作者にとってうれしいニュースとなりそうだ。
