フィルムロール風UIで見たい場面をすぐ探せる
Giga Pocket Digitalでは、録画した番組を視聴する際に、シーンごとにサムネイルをフィルムロール状に並べて表示する「フィルムロール」機能を備えている。これにより、見たい場面やCMの切れ目を、サムネイルから視覚的に把握して選べるようになる。
フィルムロールによる場面選択は、時間単位でスキップしたり、再生速度を変えた早送り/早戻しで見たい場面を選ぶのよりも、はるかに分かりやすく使いやすい。市販のデジタル放送レコーダーにもない、優れた機能と言えよう。
また、録画番組中の音量の変化を抽出してバーグラフで表示し、盛り上がった場面を見つけ出す「盛り上がり再生」機能も備えている。
番組に付随した情報まで楽しむ「カタログビュー」
既存のVAIO type Lなどには、「VAIO Video Explorer」という独特の機能があった。新TP1ではこの機能が、「カタログビュー」としてGiga Pocket Digitalに取り込まれている。
カタログビューは録画した番組に関するメタデータをインターネット経由で取得して、番組に付随する情報を表示する機能だ。番組を録画すると、半日から1日後にメタデータが取得される。メタデータの内容は番組によって異なるが、時間軸に沿って並び、番組部分とCM部分の区分けや、各パートごとの番組の内容、CMの詳細情報、さらに番組中で紹介された商品やサービスの詳細情報などが取得される。
すべての番組について詳細な情報が得られるわけではないが、例えばテレビ東京系列の報道番組「ワールドビジネスサテライト」を録画してみたところ、何分にどのニュースが報じられたかが、時系列順に細かくリストアップされた。見たいニュースがあれば、項目から直接その場面を再生できる。番組によっては、番組中で紹介された商店やレストランの情報(URL、地図等)まで取得できる。
また番組中のCMについては、商品名やジャンル、企業名、関連するURLが表示される。細かいものでは、CMの出演者名や使われた楽曲まで含まれている。ユーザーはカタログビューから、興味のあるCMを選んで見ることもできるわけだ。単純に番組中にCMを流しても、レコーダーでは飛ばされてしまうだけだが、カタログビューでならCMを視聴者の興味を引きやすい形で提示したり、付加情報に誘導することもできる。まさに「通信と放送の融合」の好例、と言える機能ではないか。
メタデータの取得までの時間がかかったり、番組によって情報量にバラツキがあったりもするが、カタログビューは「テレビをより多角的に楽しむツール」として、非常に面白い機能である。