やあ! 宇宙飛行士になりたいチビッコのみんな。先日、宇宙の無重力状態でブーメランを飛ばすとどうなるかっていう、ユニークな実験を披露してくれた土井隆雄さんを覚えているかい? あの土井さんが、宇宙飛行士になるにはどうすればいいかを教えてくれたぞ。それは「宇宙に行きたい、そういうあこがれを持ち続けること」だって。これで君も将来、宇宙飛行士だね!
5月10日、東京商工会議所において土井宇宙飛行士の帰国報告会が行われました。テーマは「きぼう」から生まれる日本の未来。タレントの眞鍋かをりさん、毎日新聞社の科学環境部長斗ヶ沢秀俊さんとの3人によるトークショーが行なわれました。子ども連れの親子など500名ほどの観客が、土井さんの解説する宇宙での活動について熱心に聞き入っていました。
土井宇宙飛行士は今年3月、国際宇宙ステーション(ISS)に設置される「きぼう」日本実験棟の組み立てミッションの第1便としてスペースシャトル・エンデバーに搭乗。きぼうの組み立て作業にあたりました。現在、国際宇宙ステーションは米、露、欧州など15の国が参加して、地上から約400キロの高さのところで建設が進んでいます。
地上から約400キロというと、そこに大気はありませんが、地球の重力は働いています。でも、テレビでも見るように、スペースシャトルや宇宙ステーションの内部では、無重力状態ですよね。「えー、なんでですか!?」――そんな素朴な疑問をぶつけたり、「(スペースシャトルに乗せてあげると言われても)宇宙に行くと顔がむくんじゃうっていう噂を聞いたことがあるので、行くのは心配です」といった愉快なコメントをする眞鍋さん。それらの疑問や心配に、土井宇宙飛行士がひとつひとつ丁寧に解説をしてくれました。
ちなみに、なぜ無重力になるんでしょう? その答えは「なかなかこれ、難しいんですが…」と前置きしたあと、「ひとつは、地球引力と遠心力が釣り合っている、そういう風にまずは考えることができます」と解説してくれました。もう少し高学年向きには「落ち続けているエレベーターの中で無重力になるのと同じです。ただし、スペースシャトルや宇宙ステーションは猛烈なスピードで前方向に飛んでいるので、落ちたときにはもう地面が下にないというのが延々と続き、この地球の周りを回る円軌道になるんです」と説明してくれました。わかります?
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