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週末見るコンテンツはコレ★ 第32回

【週末見るコンテンツはコレ★】

もう、逃げるだけなんて時代おくれ! 撃って蹴って一本背負い!! のゾンビにまつわる映画3作品

2008年03月21日 23時24分更新

文● 大石太郎

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ホラー×アメリカン・ニューシネマ
殺戮ファミリーの逃亡劇
「マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト」

「マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト」のパッケージ

「マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト」のパッケージ。(c)2005 Cinelamda Internationale Filmproduktionsgesellschatt mbH & Co. 1 Beteiligungs-KG. All RIGHTS RESERVED.

マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト
DVD
価格:3990円(4月30日までの期間限定版は1980円)
発売日:2006年12月2日(発売中)


発売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
http://www.sonypictures.jp/

 すいません! 本作はゾンビ映画じゃありません。監督がロブ・ゾンビってことでゴリ押しさせてもらいました。

 というのも、何がなんでも紹介したい奇跡の大傑作映画だから。ホラー映画のフォーマットに70年代のアメリカン・ニューシネマのテイストをこれでもかとブチ込んだ、映画好きなら魂のベストテンにランクインすること間違いナシの名作。これを観ずして何を観る! 「観ずに死ねるか!」と内藤陳ばりの台詞を吐きたくなってしまうほどだ。

 監督のロブ・ゾンビはヘヴィ・ロック界の重鎮であり、ホラーマニアでもある。そして忘れてはならないのは非常にクレバーな男であるということ。ヘビーメタルはなぜ嫌われるのかを探ったドキュメンタリー「メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー」での、冷静な上場判断は極めて論理的で明快。優れた論客でもある。

 そんな男が作った映画だから面白くないわけがない。前作「マーダー・ライド・ショー」もスプラッタホラーの歴史にさんぜんと輝く傑作だった。ただひたすらにグロテスクで残酷。続編となる本作もその延長線上にあると誰もが思っていた。だが、そこはロブ・ゾンビ、我々の期待を快く裏切ってくれた

 追うものだった殺人一家が追われるものへと変わり、忌むべき存在の罪深き一家が、まるでボニーとクライドのように思えてしまう。そう、本作はホラーの皮をかぶったロードムービーなのだ。

 ホラー映画ということで敬遠している人、人生損してますよ。睡眠時間を削ってでも、デートや法事をすっぽかしてでも観ておくべき作品だ。

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