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安藤幸央のライフハック 第8回

第8回 プレゼンテーションのコツ~伝える技術~

2008年03月04日 12時30分更新

文● 安藤幸央

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いよいよプレゼン当日! 時間を味方にし、パフォーマンスをチューニングする

 状況にもよりますが、だらだらと時間をオーバーしたプレゼンテーションほど見苦しいものはありません。予定時間を超えたら、残り全部のスライドをとばして、最後の一枚のみ説明するようにする潔い方法を考慮してみてください。たとえ説明不足に陥ったとしても、強く興味を持ってくれた人は必ず何らかの方法でコンタクトを取ってくれるはずです。

 そして、発表の最後には「ありがとうございました」と、拍手を頂けるタイミングを用意しましょう。恥ずかしかったり、あざといと思われるかもしれませんが、拍手を受けることによって、とても達成感がえられます。この充足感のおかげで、気持ちよく次の仕事に取りかかれるでしょう。また、会場にはしばらく残って、聴衆の質問を受けるようにして下さい。最後に Q&A の時間を取っても、実際はなかなか質問しづらいものです。

まとめ

 素晴らしいプレゼンテーションを行なうことでよく知られている人物の1人にアップル社CEOであるスティーブ・ジョブスがいます。彼のプレゼンテーション手法はよく分析・解析されていますが、あの素晴らしいプレゼンテーションは彼の存在や、素晴らしい製品があってこそ初めて行なえるものです。誰にでも簡単に真似られるようなものではありません。ただ、1つ誰でもが見習えて、実践できることと言えば、“ひたすら練習を繰り返すこと”です。練習を繰り返すことによって無駄を知り、プレゼンテーションに対する緊張が薄れてくるのです。

 プレゼンテーションは資料の多さ、ページ数の大きさに意味があるわけではありません。時間が無い時こそ、頭の中で繰り返し、発表の状況を仮想的に何度も体験しましょう。何かを伝えたいと心から思い、準備をし、説明をすれば、その「思い」だけでも解ってもらえるものです。情熱をもって伝えることがある時こそ、伝える気持ちを忘れないようにしましょう。そして、今度はいつか話しを聞く側にまわることを忘れずに。

 次回は、連載の最後の回となる、「SE・エンジニアのためのライフハック。仕事をこなすコツ」を予定してます。ご期待ください。


筆者紹介──安藤 幸央

安藤幸央氏

株式会社エクサ ユビキタスソリューション部 所属
慶應義塾大学 環境情報学部 訪問講師
国立天文台 客員研究員
1970年北海道生まれ。
フォトリアリスティック3次元コンピュータグラフィックス、リアルタイムグラフィックスやネットワークを利用した各種開発業務に携わる。コンピュータ自動彩色システムや3次元イメージ検索システム、大規模データ可視化システム、リアルタイムCG投影システム、建築業界、エンターテインメント向け3次元 CG ソフトの開発、インターネットベースのコンピュータグラフィックスシステムなどを手掛ける。また、Java、Ajax、Web3D、OpenGL、3DCG、 Google の情報源となるWebページをまとめている。
ホームページ:http://www.opengl.jp/blogger/
所属団体:OpenGL_Japan (Member)、SIGGRAPH TOKYO (Vice Chairman)
■主な著書
「VRML 60分ガイド」(監訳、ソフトバンク)
「これがJava だ! インターネットの新たな主役」(共著、日本経済新聞社)
「The Java3D API仕様」(監修、アスキー)
「Advanced RenderMan 映画とアニメーショ ンのための実践テクニック」(翻訳、ボーンデジタル)

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