IT業界で働いていると、数多くのセミナーやイベントに出会うものです。有料、無料を問わず、毎月数多くの展示会やセミナーなどのイベントが企画されています。新しい技術や業界動向がわかる、あるいは現在の知識や経験を深掘りできるなど、さまざまなメリットがあります。また、日々の業務が忙しく、なかなか社外のイベントに参加できない人にとってもイベントレポートや発表資料を読むことによって、短時間で情報や知識を得ることが可能です。これらのようなことは、自身の成長が仕事における自分の存続に大きくかかわってくるこの業界ならではことでしょう。
著者個人としては、無料で開催される小さな勉強会から、海外で一週間ほど開催される展示会、カンファレンスに積極的に参加するようにしています。Java 技術者・設計者であれば、サンフランシスコで開催される JavaOne 、コンピュータグラフィックスの技術者・研究者であれば SIGGRAPH 、情報家電に係わる人であればCESなどが大変有益です。世界中からさまざまな分野を専門とする技術者が集結し、モチベーションアップに直結するとともに、現場で働く人々との最新情報の交換は何にも代えがたいものがあります。また、新製品や新しい技術の発表、今後の方向性や業界動向などを生で感じられるのも良いところです。
第2回目の今回はこれらのセミナー・イベント参加のためのライフハックを紹介します。
■セミナー・イベント参加のためのライフハック4項目
1.事前準備でするべきこと
2.“意義ある参加”にするための心がけとは
3.参加中の行動効率を最大限にあげる方法
4.参加後の活用と振り返り
1.事前準備でするべきこと
セミナーに参加するにあたり、まず事前準備を念入りにすることは大切です。目的意識を持って、何を得るために行くのか、何を持ち帰ってくるのかを考えながら参加しなければなりません。たとえば企業色の強いプライベートセミナーと特定分野の業界セミナーとでは意味合いや目的が大きく異なるものです。このような前もっての理解は必須と言えるでしょう。
下記は、セミナー参加の事前準備で必要なこととして挙げられるものをまとめました。
●事前準備
・メリットは何か、何を調査するのか、目的意識を持って参加する
・初めての場所の場合は地図はプリントして持っていく。余裕を持った行程で交通機関を調べておく
・事前登録しておき、スムーズな入場のために名刺を2枚以上用意しておく
・イベント全体のスケジュールを把握しておく。全行程に参加せずとも展示会だけ、見たいセッションだけ選択する方法もある
・イベントの全行程に参加せずとも、何かのついでに寄ることも考え、スケジュールを検討する
2.“意義ある参加”にするための心がけとは
セミナーやイベントに参加する意義としてまずあるのは、同じ業界の人々に多く知り合うことができるという点です。社外の人と出会うということで、社内では知らなかった業界の情報や、動向なども詳しく知ることができます。しかし、お互いを紹介し合う場面でも、単なる名刺交換だけではあまり意味がないでしょう。相手がどんな仕事をしているのか積極的に知り、自分がどんな仕事をしているのか進んで伝えることが得策です。今すぐ仕事の関係が始まらなくても、数年後の将来、何か助けあう関係を築けるかもしれません。
●心がけ
・参加者間や発表者との交流、ネットワークを広げることを心がける
・ランチやイベント後の懇親会も有意義にできる事柄の1つ。知人、顔見知りがいたら、積極的に情報交換の場とする
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