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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」第8回

VIERAが変える「ケータイでテレビなんて」の不満「P905i」

2007年12月07日 19時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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ベスト・オブ・ワンセグケータイのP905i


 さて、今回のテーマであるP905iは、僕がワンセグケータイに対して抱いていた不満をほぼ解消してくれた。

 まず画質については、「モバイルPEAKSプロセッサー」を搭載することで対処している。

 ワンセグ放送を拡大する際、映像にシャープネスをかけたり、ノイズを低減させることで、ほかの高解像度/大画面を備えるワンセグケータイより、くっきりとした画質が得られる。この効果はかなり実感できた。搭載している高コントラストの液晶ディスプレーも濃い色でキレイさを感じられる。

訂正とお詫び:記事掲載時、モバイルPEAKSプロセッサーの説明に一部誤った記述があったため、当該箇所の削除を行ないました。訂正してお詫びいたします。(12月8日)

 また音声では、高音質化技術「リ.マスター」が光る。ワンセグで気になっていた「シャリシャリ」音もキレイにクリーニングされており、キレイに見える映像と相まって、今までにないワンセグ体験をさせてくれる。ちなみにリ.マスター機能は、着うたフルなどの音声再生にも適用できる。

 電池の問題に対しても、「ecoモード」で約6時間のワンセグ視聴という長寿命をうたっているので、気にせず朝の通勤からワンセグを見られるだろう。



画面角度の調節も楽な「Wオープン」


 そして「Wオープンスタイル」である。

 P905iはパナソニック・モバイル端末のお家芸である「ワンプッシュ・オープン」を採用していて、折りたたみ端末ながら開閉をスマートにこなすことができる。普通にワンプッシュ・オープンするだけなら単なる折りたたみ端末と何ら変わらないが、さらにこのディスプレーは横にも開けるWオープンスタイルを採用しているのだ。

 折りたたんだ状態でワンプッシュ・オープンボタンのすぐ近くに「OPEN」という別のスライドスイッチがある。これをスライドさせると、ディスプレーを横長の状態で開けるのだ。これは非常にスマートなやり方だろう。

ディスプレーを横開き ワンプッシュ・オープンのボタンのわきにある「OPEN」のスライドスイッチで、横開きを指示できるスライドしながらディスプレーを起こす感じだ

 横長に開いた瞬間、「VIERAケータイ」の文字が表示されて、すぐにワンセグ視聴が始まる。

 机の上に置いていても、しっかりと安定しているのがうれしい。ディスプレー角度の調整も適度な抵抗感があって、自由な位置で止められる。しかも横向きなら、ちょうどニンテンドーDSを構えるように両手でホールドできて、電車の中でワンセグを見るときにもスマートだ。

 こんな素晴らしいギミックがありながら、ワンプッシュ・オープンをしてもふらふら、かたかたしない剛性感の高さに、このケータイの開発者の気合いを感じられる。

ワンセグ視聴スタイル ボタンイルミ
ワンセグ視聴スタイル。底面を手の平に載せているだけで、ディスプレイ側にひっくりが得ることなくバランスする。暗所で光るボタンイルミネーションもキレイだ(画面はモザイク処理後のもの)

 映像を見るための端末のスタイル、ディスプレーのキレイさ、それを支えるテクノロジー。これらを追求しているからこそ、P905iにパナソニックの薄型大画面テレビのブランドである「VIERA」の称号が与えられているのである。

 将来的にはチップの小型化や消費電力に呼応するように、カーナビでフルセグが映るように、ケータイでもフルセグが映るようになる時代が到来するだろう。そうでなければ、高解像度化されたこの美しいディスプレー技術が浮かばれないというものだ。

 今、もしVIERAケータイのパフォーマンスを最大限に引き出したければ、microSDHCメモリカードに、高解像度のWindows Mediaビデオを保存して再生してみるといいだろう。これは905iシリーズの中でP905iが唯一可能な、大画面で高画質を楽しむ方法なのである。

 ちょっと未来を先取りしながら、手のひらのケータイで高解像度のビデオを持ち歩く時代のことを想像してみると、映像が持つ価値や意味というモノ、そして想像力のふくらみ方、メッセージのビビッドさといった、さまざまな要素が劇的に変わってしまうのではないだろうか。

 P905iのこだわりには、そんな未来像が集約されているのである。


松村さん

筆者紹介──松村太郎


ジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性について探求している。自身のブログはTAROSITE.NET



*次回は12月13日掲載予定


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