月刊アスキー 2007年7月号連動記事
みなさんこんにちは、山崎です。今月はインターネット情報の風評被害調査サービス行っているという、株式会社ワイズワークスプロジェクトさんにお邪魔してきましたよ。ネットで風評被害調査と聞いて、即座に「ピッ×ク×ー」とか「工作員」とか、そういう単語が思い浮かぶあなたは重症です。かくいうわたしも、「今月はインターネットの風評被害調査会社を取材するよ」と言われて、「ピックルキター!」と手を叩いて喜んだくちなので、人のことは言えないんだが。
さて、この世には本当に、某匿名巨大掲示板を一日中眺めているような楽しい商売は存在するのか? 実際のところどうなのか? 先に答えを言ってしまうと、「ある」んである。それはどのように行われていたかについては本誌を読んでいただけると幸いで、ではいわゆる「工作員」は存在するのか? という問いについては、微妙としか言いようがない。もしかしたらこの世でそういう仕事も請け負っている会社もあるのかもしれないが、少なくとも、株式会社ワイズワークスプロジェクトさんでは行っていなかったとしか言えない。あえて無神経なふりをして代表取締役の鍋島日之樹氏にそのあたりのことを伺ってみたんだけど、
「ネガティブなものに対してポジティブなものを書き込んで情報を潰して行くということは、得策でないと思っています」
との答えが返ってきた(下手に反論すると、火に油を注ぐ結果になるだけなのは、長くネットをやってる人なら経験則的にわかっているだろう)。わたしが一日ワイズワークスプロジェクトさんに張り付いていたあいだは、面白そうな仕事をしている社員の方はおらず、もっともっと地味な、それでいて辛い仕事をしていた。確かに某匿名巨大掲示板の監視をする仕事もあるにはあったけど、それは想像していたようなものではなく、凄まじくストレスのたまりそうな仕事だった。おまけに、社長の鍋島氏がインタビューの最中におっしゃっていた、「インターネットはネガティブな意見が7割で、ポジティブな意見は3割」という話は当たっていて(いや、それでも甘いというか、実は9割なんじゃないの、って気もした)、仕事を発注してくれる企業に対するネガティブな意見を延々読んでいると気が滅入ってくるし、しかも量が膨大だし、とにかくまあ、ストレス原因になりそうな仕事であった。
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