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蒼空のキャンバスに鋼鉄の鷲の飛翔を見た!

第25回百里基地航空祭取材レポート

2007年09月29日 23時50分更新

文● アスキー戦車部長Y

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航過飛行でいよいよ航空祭開始

 撮影場所をどこにするかで焦る我々取材班を尻目に航空祭は始まった。とにかく見学者が多いため、我々は基地エプロン中央まで行くのは断念。基地南方側に陣取ることに。しかし場所が悪く、スピーカーから聞こえるアナウンスの声がこもってほとんど聞こえない。北村記者と顔を見合わせ、「今、離陸って言った? 言ったよね」と確かめ合う始末。大混雑で場内で配布しているハズのパンフレットも何処で配っているやらで、結局入手出来ず。ゆっくりと腰をすえる暇もないまま、さっそくF-15JイーグルとF-4ファントムII、そしてT-4がジェットエンジンの轟音とともに離陸、空中で様々な機動を描き出した。ああ、早くしないと撮影が間に合わない……

F-15Jイーグル F-15Jイーグル
F-15Jイーグルのグレーの単色迷彩が空にとけ込む
RF-4EJファントムII RF-4EJファントムII RF-4EJファントムII
RF-4EJファントムII。緑色の迷彩がいかにも日本の軍用機らしい

F-15Jイーグル

F-15Jイーグル 空自の主力戦闘機。米国マクダネル・ダグラス社が開発した機体で初飛行は1972年。空自では導入当初(1980年)はマクダネル・ダグラス社製の機体を、その後は三菱重工でライセンス生産したものを導入し、単座型(F-15J)、複座型(F-15DJ)各タイプをあわせて200機余を運用中だ。最高速度はマッハ2.3

 百里基地にはF-15Jで構成される第七航空団所属の第204飛行隊、第305飛行隊が配備され、首都防空の要として、日夜スクランブル任務についている。スクランブルとは、日本が設定した防空識別圏内部(領空を取り囲むように設定されているエリアで、ここを通過する航空機は飛行計画書を出す必要がある)に国籍不明機が接近した場合に発令される緊急発進のことを指す。パイロットは基地内の一室で待機し、24時間どのタイミングでも発進命令が出次第、5分以内に緊急発進する。通常は国籍不明機の国籍確認と写真撮影などが任務となるが、国籍不明機が日本領空へ侵入している場合、相手への警告、そして必要な場合は武力行使を行なう。

スクランブル任務で撮影されたロシア機についての防衛省資料(pdf)

http://www.mod.go.jp/jso/press/p20070717.pdf
ロシアもプーチン政権になってから原油高などもあって国力が増大し、近年軍事的な活動も活発化してきている。

RF-4EJファントムII

RF-4EJ F-4EJ戦闘機を偵察機に転用したタイプ。現在の百里基地にはF-4EJ/EJ改による戦闘機部隊は配備されておらず、百里基地のF-4系列の機体はすべて偵察機型となっている。このRF-4EJは本来戦闘機型なので武装したまま偵察を行なえる

 原型のF-4ファントムIIは1958年にマクダネル社(後にマクダネル・ダグラス社になる)が開発した全天候型艦上戦闘機で、日本では1971年よりF-4EJとして導入が開始され、三菱重工がライセンス生産している。導入機数は140機。その後F-4EJ改として近代化改装された。なお、導入から35年以上経過し、今や老齢化著しい本機の後継にF-22の名前が上げられているが、現状ではWinnyによる一連の機密情報の漏えいなどが影響し、F-22の近々の導入は難しいと言われている。まさに「亡国のWinny」とでも言うべきか……

T-4中等練習機

T-4中等練習機 1986年制式化のパイロット養成用の機体。川崎重工製で乗員は2名。ブルーインパルスの機体としても用いられている。通常型のT-4は練習機として使われる他に、多用途機として、標的の曳航など様々な目的に使用される。例えば先年の北朝鮮核実験の際には、大気中の放射性物質を測定するため、集塵ポッドを装着して任務を遂行している

戦術偵察飛行

 次は戦術偵察ということでRF-4Eが離陸し、航空祭会場を撮影するとのことだ。航過を実施したF-15Jなどが着陸した後、RF-4Eが次々と離陸し、百里基地上空で旋回し、様々な機動を我々に見せる。地上からの対空砲火を想定しているのか、意外と派手に動き回っている。基本設計から50年以上経っている機体とは思わせない軽快な動きだ。1970年代、東西両陣営が冷戦で睨み合っていた頃、ファントムⅡは西側陣営の標準機と言われ、延べ5000機も作られた。そのベストセラー機が誇った高性能は、いまだ健在なようだ。

戦術偵察飛行 戦術偵察飛行
基地上空を派手に動き回るRF-4E
戦術偵察飛行 戦術偵察飛行
戦術偵察飛行は、災害派遣でも行なわれており、阪神淡路大震災などの大規模災害では、本機による偵察飛行で状況確認が行なわれることが多い

RF-4E

RF-4E RE-4EJと共に航空自衛隊が保有する偵察機。1974年より調達が開始され、全部で17機が導入された。前述のように災害派遣等でも活躍している機体だ。米国マクダネル・ダグラス社製で、乗員は2名。旧式化しつつあるため、数年後にはF-15の偵察機改造型に逐次置き換えられていく予定だ。なお、RF-4Eは完全非武装の機体だ

RF-4EとRF-4EJの見分け方

 両者の識別は極めて簡単で、機首部分にM61A1機関砲がある機体がRF-4EJ。機関砲が無い機体がRF-4Eだ。RF-4Eはこの機首部分にカメラを持つ。RF-4EJは、カメラ等は機首部分ではなく、偵察ポッドという形で機体に吊下する。

RF-4E RF-4EJ
RF-4EJは機首部分下部に機関砲があるため、アゴ(出っ張り)が存在するRF-4Eは機首部分下部にアゴ(出っ張り)がない

(次ページへ続く)

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