第7回は、巨大宇宙昆虫との戦いを描いた『スターシップ・トゥルーパーズ』、アニメブームの先駆けとなった『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ、そして異星人襲撃の恐怖を描いた『宇宙戦争』と、SF宇宙巨編を紹介する。この週末は宇宙人たちとまったりお過ごしください。
激烈描写てんこ盛り、巨大な虫との闘い!!
『スターシップ・トゥルーパーズ』
DVD
価格 1500円
発売中
Blu-rayディスク
価格 4935円
発売日 2007年9月19日
http://www.movies.co.jp/Vlineup/index.php
販売元 ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
ロバート・A・ハインラインの名作SF小説『宇宙の戦士』を映画化したのが『スターシップ・トゥルーパーズ』。しかし、その事実はもう忘れたほうがいい。監督は原作を製作半ばまで読んでなかったし、そもそもこの映画は“虫と人間の闘いをやりたかっただけ”という小学生チックな発想から生まれたものなのだ。だからもうパワードスーツが出てこないとか、兵法にリアリティがないとか言っちゃダメ! そもそもが虫と人間の格闘映画なんだから。
荒唐無稽な発想をビジュアル化したのは、『ジュラシック・パーク』でCGを高次元のレベルに引き上げたVFXの巨匠フィル・ティペット。最先端のCG技術という新しいオモチャを手に入れたポール・バーホーベン監督。やるからには徹底的にやるのが彼の素晴らしいところ。“虫なんだから何しちゃってもいいよね?” 的な幼児期独特のピュアな残酷さを思い起こさせるヤリすぎ描写は悪趣味を通り越して清々しさすら感じてしまうほどだ。
徹底的な残酷描写に加え、『ビバリーヒルズ高校白書』的な脳天気ラブストーリー、アメリカ的な文化や思想をパロったCMなどが渾然一体となった怒濤の2時間9分。残念ながら興行成績は散々だったが、一部のマニアから熱狂的な支持を受けた名作だ。
未見の人は幸運だ。前述したフィル・ティペットが監督した『スターシップ・トゥルーパーズ2』も同梱した『スターシップ・トゥルーパーズ コレクターズ・エディション スペシャル・ツインパック』も発売中、そしてBlu-ray Disc版の『スターシップ・トゥルーパーズ』が9月19日に発売される。BD版で虫たちが見せる、さらにクオリティーの上がった“グシャ”“バチャ”を見たい人におすすめだ。
この連載の記事
-
第43回
AV
スーパースター軍団の先駆者「ペレを買った男」 -
第42回
AV
嫌いな同僚も同志!「俺たちフィギュアスケーター」 -
第41回
AV
24時間バカを貫け「ハードコア関白宣言」 -
第40回
AV
数万の言葉より一筋の血のり「魁!!男塾」 -
第39回
AV
人気レスラー成功の秘訣は話術?「ストーンコールド」 -
第38回
AV
「AVP2」から学ぶ出世会話術 -
第37回
AV
今、モテるのはゾンビ系男子!?「ゾンビーノ」 -
第36回
AV
ベオウルフみたいに勝負服はマッパで! -
第35回
AV
アメリカ医療の惨状に絶句!? 「シッコ」など3作品 -
第34回
AV
有野課長だけで懐ゲーは語れない! ファミコン世代必見の3作品 -
第33回
AV
人間の生む恐怖をファンタジックに描く! 大人のための「グロテスク・ファンタジー」映画3作品 - この連載の一覧へ