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今さら聞けないIT英語 第20回

「resource」が何を指しているのかは 文脈から推理しなければならない

2006年11月06日 00時00分更新

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 IT業界に身を置いていると、「resource(資源)」という英単語に出会う機会が多々ある。メモリやCPUパワー、ディスクの空き容量などのを指す言葉として使うことが多いのではないだろうか。まずは、Windowsのエラーメッセージで使用されている例を見てみよう。

Error Message:
STOP: 0x0000001F(parameter, parameter, parameter, parameter) SHARED_RESOURCE_CONV_ERROR

Explanation:
This is a Windows 2000 Executive character-mode STOP message. It indicates a shared resource conversion problem.
(このエラーメッセージはWindows2000エグゼクティブキャラクターモードのストップメッセージです。これは共有リソースの切り替えの問題を示しています)

User Action:
If this is the first time you have booted after installing new hardware, remove the hardware and boot again.Check the Microsoft Hardware Compatibility List to verify that the hardware and its drivers are compatible with Windows 2000.
(あなたが新しいハードウェアをインストールした後にブートしたのが初めての場合、もう一度ハードウェアを取り外してブートしてください。マイクロソフトのハードウェア適合リストを確認し、ハードウェアとドライバがWindows2000に適合するかを確かめてください)

 このエラーメッセージにおけるresourceは、Winodws2000を起動しているコンピュータのハードウェアとそのドライバのことを指している。つまり、ここでのresourceは「OSが使用する資源」というニュアンスで使われている。

 こうした用法以外にも、IT業界ではいろいろな形でresourceという単語が使われている。たとえば、プロジェクト管理やマネジメントの現場では「human resource」という表現が頻出する。

Human resources development is the key to swiftly developing "human assets" and helping employees to attain a professional skill level.(人的資源の開発は、すばやい"人的資産"の開発と雇用者がプロフェッショナルなレベルのスキルを獲得するためのカギとなります)

 human resourceは「人的資産」や「人材」と日本語訳される言葉で、「従業員を企業の重要な資産と捉える」という意味が込められている。ここでのresourceは、企業から見た従業員1人1人のことなのだ。

 このほかにも、IT関係のWebサイトでresourceが次のように使われていることがある。

The following resources contain more information on.(下記の資料(リスト)に、さらなる情報があります)
http://www.○○○△△△
http://www.△△△□□□

 この場合のresourceは、それまでの文章で扱ってきた内容に関連する「具体的な要素」すなわちURLのリストを指している。

 このように、resourceは文脈によって具体的に指しているものが異なる場合が多い。そして、resourceが何を指しているのかは、広範囲におよぶ周辺の文章を読んで推理しなければならない。時間に追われる中でこれを行なうのは容易なことではない。だが、文脈の正確な意味を理解してこそ、しっかりした仕事が成立することをお忘れなく。

「resource」が何を指しているのかは文脈から推理しなければならない

Illustration:Aiko Yamamoto

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