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ASCII Power Review 第233回

1月12日より公式サイトで先行予約販売開始!!

爆速なうえ完全画面に背面フルフラットを実現したゲーミングスマホ「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

2024年01月12日 12時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 Nubia傘下のスマホメーカーREDMAGICは、最新SoC「Snapdragon 8 Gen 3」を搭載したゲーミングスマホ「REDMAGIC 9 Pro」を1月9日にグローバル発表した。

 日本向けにも1月12日正午よりREDMAGIC日本公式サイトで先行予約販売が開始される。正式販売は1月23日正午よりスタートする。

 REDMAGIC 9 Proは最新SoCによりAndroid最速クラスのパフォーマンスを発揮するだけでなく、アンダーディスプレーカメラによりノッチやパンチホールのない、真の意味での全画面ディスプレーを実現している。

 またいまどきのスマホとしては珍しく、背面はLEDフラッシュのわずかな突起を除けばフルフラット。ショルダートリガーに深く指をかけても、カメラのレンズ部に触れることはない。

 今回REDMAGICから試用機を借用したので、詳細スペック、使い勝手、ソフトウェア、パフォーマンス、カメラ画質などについて徹底レビューしていこう。

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

「REDMAGIC 9 Pro」10万9800円~13万4800円

10万円台からの価格設定で
最上位ゲーミングスマホとしてはお買い得

 「REDMAGIC 9 Pro」はOSにAndroid 14ベースの「REDMAGIC OS 9.0」、SoCに「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3」、ゲーミングチップに「Red Core 2 Pro」を採用。メモリー(RAM)は12GB/16GB(LPDDR5X)、ストレージ(ROM)は256GB/512GB(UFS 4.0)を搭載している。

 本体カラーは透明ブラック「Cyclone」、透明シルバー「Snowfall」、(不透明)ブラック「Sleet」の3色が用意されており、日本向けには下記の3モデルが販売される。

・Sleet スリート(ブラック)
  12GB + 256GB 10万9800円
・Snowfall スノーフォール(シルバー)
  16GB + 512GB 13万4800円
・Cyclone サイクロン(黒スケルトン)
  16GB + 512GB 13万4800円

 これら以外のスペックは3モデルとも共通。ディスプレーは6.8インチBOE製有機ELパネル「Q9+」で、FHD+、2480×1116ドット、アスペクト比20:9、画面占有率93.7%、最大輝度1600ニト、色域DCI-P3、リフレッシュレートは120Hzだ。

 タッチサンプリングレートは常時・マルチポイントで最大960Hz、瞬時で最大2000Hzである。

 DTS:X Ultraに対応した、1115Kスピーカーと5つの磁気サウンドユニットが内蔵されており、立体的なサウンドを楽しめる。

 カメラは、リアに
標準カメラ:Samsung GN5、50MP、F1.9、1/1.57型、1.0μm、OIS、7Pレンズ、アンチグレア
広角カメラ:Samsung JN1、50MP、F2.2、1/2.76型、0.64μm
マクロカメラ:2MP、F2.4
を搭載、前面に
フロントカメラ:16MP、F2.0、1.12μm
を搭載している。フロントカメラは第5世代のアンダーディスプレーカメラ仕様だ。

 インターフェースはUSB 3.2 Type-C、3.5mmイヤフォン端子、デュアルナノSIMスロットを用意。ワイヤレス通信は5G、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、NFC(FeliCa非対応)をサポートしている。

 ボディーはミドルフレームが金属製、バックカバーがガラス製。本体サイズは163.98×76.35×8.9mm、重量は229g。バッテリーは6500mAhのデュアルセルを内蔵する。バッテリー駆動時間は日常利用で最大56時間とされており、同梱の80W GaN高速充電対応電源アダプターを使えば35分でフル充電可能だ。

 本製品はREDMAGIC日本公式サイトでメール登録した全員を対象に1000円クーポンを1月12日午前11時59分まで配布しており、1月23日までの先行予約販売期間中は最大で5000円オフの限定価格で購入可能。最新、最上位のSoCを搭載したゲーミングスマホとしてはお買い得感が高い。

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

ディスプレーには、6.8インチBOE製有機ELパネル「Q9+」を採用

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

これは透明ブラックの「Cyclone」。ほかに透明シルバーの「Snowfall」、ブラックの「Sleet」を用意

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

本体上面には3.5mmイヤフォン端子、本体下面にはUSB 3.2 Type-C、デュアルナノSIMスロットを用意

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

右側面にはショルダートリガー(タッチサンプリングレート520Hz)、ボリュームボタン、電源ボタン、ゲームスペーススイッチ(ゲームモードのオンオフを切り替えるのに使用)

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

いまどきのスマホとしては珍しく、カメラの突起がないフラットな背面パネルを実現。ただしLEDフラッシュがほんのわずかに飛び出している

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

SIMカードトレイにはナノSIMカードを2枚装着可能

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

実測重量は233.5g。カタログスペックの229gよりわずかに重かった

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

パッケージには、本体、ハードケース、取扱説明書、電源アダプター、Type-Cデータケーブル、SIMピンが同梱

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

Type-Cデータケーブルの長さは実測99cm

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

電源アダプターは80W GaN高速充電対応。型番は「STC-A1172520400C-Z」。仕様は入力100-240V~2.0A、出力5V 3A、9V 3A、15V 3A、20V 2.25A、5-11V 7.25A、5-21V 3.8A、容量80W

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

ハードケースは透明。ポリカーボネート製だと思われる

ゲームユーティリティー「GameSpace」は自然な日本語に
カメラホールがない完全・全画面が気持ちいい

 「REDMAGIC 9 Pro」にはゲームユーティリティー「GameSpace」がプリインストールされている。これはゲームランチャーとして機能するだけでなく、ゲームごとにタッチサンプリングレート、SoCのパフォーマンス、GPUや冷却ファンなどを設定可能だ。

 REDMAGICの従来モデルでは、「GameSpace」の日本語化が徹底されておらず、おかしな翻訳も残されていたが、2023年8月以降は自然な日本語表現をアップデートで提供しているとのこと。記事執筆時点の「GameSpace」にはまだわかりにくい日本語が含まれているが、REDMAGICによれば「これからも日本のユーザーにスムーズな体験を提供できるよう、引き続き努力しています」とのこと。今後のアップデートでさらにわかりやすくなることを期待したい。

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

ゲームユーティリティー「GameSpace」をプリインストール

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

アプリごとに各種パフォーマンスを設定可能

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

ゲーム中に画面左右の上部から内側に2回スワイプすると、Game Spaceの各種機能にアクセスするためのメニューが表示される

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

前の画面で左上のショルダートリガーのアイコンをタップすると、画面上の任意のソフトウェアボタンなどを割り当て可能だ

 「REDMAGIC 9 Pro」を触ってみて気に入ったのがやはり「全画面感」だ。本製品には第5世代のアンダーディスプレーカメラが採用されており、フロントカメラはルーペなどで見ても判別できない。

 筆者が試したかぎりではLEDライトで光を当てながらルーペで観察すれば、わずかに場所がわかる程度であった。ましてやゲームをプレイしているときには、100%気にならない。ゲームや映像コンテンツを鑑賞するためには、最高クラスのスマホだと太鼓判を押せる。

 ただしひとつ残念なことがある。本製品はHDRコンテンツの再生に対応しているが、「Netflix」でHDRコンテンツを再生できないのだ。Netflixには魅力的なHDRコンテンツがたくさんあるだけに、できるだけ早く対応することに期待したい。

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

アンダーディスプレーカメラにより、真の意味での全画面ディスプレーを実現。まるでゲーム映像を握っているような迫力だ

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

リフレッシュレートは自動/60Hz/90Hz/120Hzから選択可能。リフレッシュレートを低く設定すれば、省電力化を期待できる

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

6.8インチBOE製有機ELパネル「Q9+」自体はHDRに対応しているが、「Netflix」アプリでHDRコンテンツを再生できなかった。ちなみに「YouTube」アプリではHDRコンテンツを表示できた

冷却機構もアップグレード
気になるベンチマークはAnTuTuで217万をマーク

 「REDMAGIC 9 Pro」は、高負荷でもハイパフォーマンスを発揮できるように「ICE 13.0冷却システム」を搭載し、CPUコア温度を最大25℃、端末全体の温度を最大18℃下げられると謳われている。

 実際、室温20℃で「AnTuTu Benchmark V10」を実行したところ、背面の最大温度は37.9℃に抑えられていた。夏場に同じテストを実施すれば温度は高くなるだろうが、強制的に内部にエアーを送り込む冷却ファンには一定の効果がある。

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

冷却ファンと「09」の数字部分にはRGB LEDが内蔵。好みのエフェクト、カラーに変更可能だ

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

「ICE 13.0冷却システム」は、10182mm²の大型ベイパーチャンバー(VC)をはじめとする10層のレイヤーで構成。従来モデルよりVC液冷プレートの冷却性能が2倍となっている。また、またカメラ位置を調整することで風道を完全ストレート化し、空気流速が大幅に向上。加えて、排熱スペースを18%増加し、回転数を向上させた2万2000rpm高速冷却ファンを採用することにより、CPUコア温度を最大25℃、端末全体の温度を最大18℃下げられたと謳われている

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

右から吸気して、左から排気するエアフロー。横持ちすると排気側が上になるので、理に適った設計だ

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

「AnTuTu Benchmark V10」実行中の背面の最大温度は37.9℃(室温20.0℃で測定)

 気になるベンチマークについては、「AnTuTu Benchmark V10」の総合スコアは2173953、「Geekbench 6」のMulti-Core Scoreは7319、「3DMark」のWild Life Extremeは5239、「Geekbench ML」のTensroFlow Lite NNAPI Scoreは600となった。

 AuTuTu Benchmarkのランキングによると前世代のSoC「Snapdragon 8 Gen 2 Moble Platform for Galaxy」を搭載する「Galaxy S23 Ultra」の総合スコアが1560037だったので、「REDMAGIC 9 Pro」はその139%相当のスコアを記録したことになる。

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

「AnTuTu Benchmark V10」の総合スコアは2173953、「Geekbench 6」のMulti-Core Scoreは7319、Single-Core Scoreは2299、「3DMark」のWild Life Extremeは5239(平均フレームレートは31.37fps)、「Geekbench ML」のTensroFlow Lite NNAPI Scoreは600

カメラに光学式手振れ補正を初搭載
画質は一般的なスマホと遜色なし

 最後にカメラ画質をご覧いただこう。「REDMAGIC 9 Pro」には、標準カメラ(50MP、F1.9、OIS)、広角カメラ(50MP、F2.2)、マクロカメラ(2MP、F2.4)、フロントカメラ(16MP、F2.0)が搭載されている。光学式手ブレ補正機能を搭載したのはREDMAGICシリーズで初めてだ。

 フラットな背面パネルにこだわっている本製品は、他社のフラッグシップスマホと比較するとイメージセンサーの画素数は及ばず、望遠カメラも搭載されていないが、作例をご覧いただければわかるとおり、画質はかなり優秀だ。

 十分な光量がある日中だけでなく、夜景も明るく、白飛びなく撮影できる。「REDMAGIC 9 Pro」のカメラ画質は一般的なスマホと遜色ないレベルである。

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

背面には標準カメラ(50MP、F1.9、1/1.57型)、広角カメラ(50MP、F2.2、1/2.76型)、マクロカメラ(2MP、F2.4)を搭載

「REDMAGIC 9 Pro」実機レビュー

広角カメラで撮影、イメージ情報:4080×3060ドット、35mm換算焦点距離:14mm、シャッタースピード:1/498、F値:f/2.2、ISO感度:100、露出モード:Manual、測光方式:Center weight

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