科学・生物で気になることをお届け! 「数式なんて知らんし!!」 第8回
健康診断にも科学が詰まっている!
これで検査が楽しくなる? 医療装置『MRI』の中身を探れ!
2019年02月27日 12時00分更新
人の7割は水なので水素原子を利用する
年齢も30を過ぎると、恐怖になってくるのが〝健康診断〟。少しでも結果を良くしようと、検査前に〝あがき〟ともいえる期限付き健康生活を送る大人をよく周りで見かけます。
せれろんやまだも、三十路に突入して早々健康診断で引っかかってしまいました。大の病院&検査嫌いのやまだ、もう〝再検査〟の文字を見ただけで大パニックです。そして何とかして自分の気を奮い立たせるために、病院内や検査内容に趣味や興味を見つけるのが乗り切るための儀式となっているのですが……(一度、検査室に『NVIDIA Quadro』と書かれた化粧箱を見つけた経験あり)。
そんなやまだに検査方法を説明してくるお医者さま。するといきなりパワーワードが出たのです。「精密検査でMRIを使うけど、このMRIは体内の〝水素原子〟を使ってね……」えっ? 水素原子? 水素原子って言った今!?
もうこの一言で、MRIの虜になってしまいました。ご存知の方も多いでしょうが、MRIは体内の病変を画像化するための医療装置で、体内の様子をコンピューターで画像化するために外部の〝磁気〟と〝電波(電磁波)〟、そして体内の〝水素原子〟を使います。その装置の大きな特徴として、(サイズが)デカい、(コストが)高い、(検査時の音が)うるさいというなかなかにボス感たっぷりの要素を持っているのですが、有能です。科学満載のMRI、早速その観点で眺めていきましょう。
MRI、略さずいうと『Magnetic Resonance Imaging』で、日本語になおすと『核磁気共鳴画像法』です。とたんにまた字ヅラが難しくなりましたね。が、日本語を分解すると〝核磁気共鳴〟と〝画像法〟になります。画像法はその通り、画像に示すということです。その前の核磁気共鳴という単語がまた科学臭プンプンですね! これを解読すれば、すんなりとMRIの仕組みが頭に入ってきそうです。それではいきましょう。
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