世界は“ひも”でできている!?
どうも科学者は、関連性のあるものや答えを1つにまとめたがりますね。偏見かもしれませんが、やはり理系の習性でしょうか? せれろんやまだもそうです。次々と自分や周りに起こる事象の原因や答えを1つにまとめて納得したいタイプです。もっといえば、そこに行きつくまでの過程を楽しむタイプです。
そんな科学者たちが、この宇宙を担う素粒子をつなぎとめている4つの力(『重力』、『電磁気力』、『強い力』、『弱い力』)が、もともとは〝1つだった〟とまとめるために考え出した理論が、今回のお話『超ひも理論(超弦理論)』です。完璧に説明しようとすると、本1冊以上書けてしまいますが、何とか2ページでライトに理解してみましょう。
超ひも理論、というと、科学をさらっとご存じの方は「科学の行きつく先のような理論」と捉えているのではないでしょうか? はい、個人的にはそれでだいたいあっていると思います。超ひも理論は、先ほど書いたように、〝宇宙を構成する4つの力を1つにまとめる理論〟で、物質(素粒子)の単位を、〝点〟ではなく〝ひも〟と捉えます。この超ひも理論、理論的には、いろいろな矛盾を解決していますが、〝現段階で実験のしようがない〟のと、〝理論的にまだ不完全〟なところから、定説とまではいっていません。
はい、これまでこの『数式なんて知らんし!!』を読んでいただいている方は若干イラッときたかもしれません。これまでさんざん、量子である素粒子は粒と波の性質を併せ持っている、と言ってきています。ここにきて〝ひも〟とは何だよ! って感じですよね。すみません、とりあえずここはひとつ〝気にしないでください〟。ひもと捉えると、理論になってしまうということですから……。
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