eスポーツとして大会が開催されたり、多くの人が集まってゲームを楽しむLANパーティーが企画されるなど、コンシューマーゲームに負けず劣らず人気の高いPCゲーム。とくに対戦や協力プレイができるゲームは熱くなるが、わずかな遅延や反応の鈍さが勝敗に影響するだけに、少しでも高速で快適なPCが欲しくなるというのは当然だろう。
性能を重視すると、発熱やサイズ制限のゆるいデスクトップが有利になるが、ディスプレー、本体、キーボード、マウスまで揃えるとなると、サイズや重量が問題となる。自室でプレーするだけなら動かさなくていいが、リビングの大きなテレビで遊びたい、友人宅に集まってみんなで楽しみたい、LANパーティーに参加したいといった場合は移動が必要となる。
デスクトップでもPCを一式持って移動するのは不可能ではないが、あまり現実的ではない。そこでオススメなのが、高いグラフィック性能をもつゲーミングノートだ。さすがにマウスやゲームコントローラーは用意したほうがいいが、ディスプレーからPC本体、キーボード、バッテリーまでが一体化されているため、持ち運びに適している。
ノートPCでゲームというと、まだまだ抵抗感のある人も多いだろうが、最近はGPUの性能向上もあり、デスクトップPCとの差は確実に縮まってきている。そこでこの記事では、昨今のゲーミングノートPCがどれほどの性能を発揮できるのか、また気になる熱や騒音についても、実機によるベンチマークでチェックしてみよう。
ゲーミングノートPCのスペックはどのくらい必要?
モバイルノートなら軽さやバッテリー駆動時間が重視されるように、ゲーミングノートの場合、重視したいのがCPUとGPUの性能だ。モバイル用のAtomや省電力性に優れたUシリーズやYシリーズのCore iではなく、パフォーマンスの高い4コアのCore i7を採用したり、GPUならCPU内蔵ではなく、高速なGeForceシリーズを搭載する、といった構成が一般的といえる。ノートPCはデスクトップ型と違い、後からCPUやGPUを換装することができないため、機種選びの際は可能な限り高性能なものを選んでおきたい。
では、ゲーミングノートのスペックはどのくらいあればいいのだろうか。今年発売されたタイトルの例として、『バイオハザード7』の推奨環境から重要な部分を引き出してみよう。
・CPU:
(推奨)Intel Core i7 3770 3.4GHzまたはAMD同級以上
・メモリ:
8GB RAM以上
・グラフィックメモリー:
(推奨)4096MB
・グラフィックカード:
(推奨)NVIDIA GeForce GTX 1060
CPUはCore i7が要求されているため、4コアが必須。さらにGPUは『GeForce GTX 1060』と高めになっているため、エントリークラスのゲーミングPCに搭載されている『GeForce GTX 1050』では動作が厳しくなる。画質設定を落とせばもっと低いスペックでもプレイできるとはいえ、今後出てくるゲームのことを考えれば、現時点で推奨環境以上のPCを選んでおいたほうが長く使えるのは間違いない。より具体的にスペックをいえば、CPUは4コア8スレッドの『Core i7-7700HQ』以上、GPUは『GeForce GTX 1060』以上を搭載していることがポイントとなる。