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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第175回

AIが人間のようにゲームをプレイ 話題の「Jev」を試してわかったこと

2026年09月28日 07時00分更新

文● 新清士

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“Jevクローン”も登場 高速判断AIは広がるか

 Jevはゲーム開発時の評価やデバッグに使える可能性が高いことがわかってきました。また、既存のLLMよりも高速であるため、より細かなデータ収集ができる可能性があるのです。一方で、Jevのモデルは公開されておらず、利用するにはAPIを通すしかありません。そのため、Jevと同様の機能を再現しようという動きも活発化しています。

 マット・マストラッチ氏は、Googleの「Diffusion Gemma」を利用した独自実装により、一部の評価でJev APIと同等の性能を実現しました。

マストラッチ氏の発言

 また、Jevの発表翌日にセオドア・リー氏が開発し、オープンソースとして公開した「SemIf-OpenJev」は、軽量なローカルLLM「Qwen3.5-4B」(約3GB)を使い、ローカルPC上でJevと同じような動作を実現する技術です。Jevとは違う独自の方式のようですが、性能はわずかに劣る程度で、Jevに匹敵する分類性能を実現しています。

SemIfの画面(GitHubのデモ動画より)

 2年間ステルスで開発されてきた技術ですが、公開後、あっという間にその手法の探究が進み、後を追う動きが起きているのです。ただ、こうした高速な分類機能については、大手AI企業も後を追い、今後公開されるモデルにも組み込まれていくでしょう。

 LLMは会話を中心に使われてきましたが、情報の価値判断や分類にも有効です。Jevという低コスト・低遅延の新技術と組み合わせることで、ゲームの動作中にも利用できるという新たな意義が生まれました。今後さらに応用例が発見されていくことでしょう。

■関連サイト

 

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社バリーン・スタジオ Creative Tech Lab./デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。2026年3月に発売したクラフト系サバイバルゲーム「Exelio」のAIによるキャラクターデザイン、3Dプロップの作成を担当。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

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