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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第175回

AIが人間のようにゲームをプレイ 話題の「Jev」を試してわかったこと

2026年09月28日 07時00分更新

文● 新清士

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Jevにシューティングゲームを操作させてみた

 筆者はJevをゲームに組み込んでみました。ベースとしたのは、GPT-6 Astraに作成させた2Dシューティングゲーム「NeonSwarm」です。(参考:OpenAI「Astra」は何でもできる、だからこそ“プロの指示”が必要になる)

 伝統的な2Dシューティングゲームで、さまざまな種類の敵を倒し、自分を強化しながら、敵の陣地の奥深くに侵入していきます。途中には巨大戦艦とのボス戦もあります。このゲームでは、Jevでプレイヤー機を操作させる設定にすることにしました。

「NeonSwarm」をJevに操作させている様子

△「NeonSwarm」をJevに操作させている動画

Jevに対応したゲームは下記サイトにて公開中。Jevを動かすためのTypeSafe AI APIキーは、各自で入手して設定する必要があります。

https://neon-swarm-jev.sakugetu.chatgpt.site/

 ゲームにJevを組み込むにあたり、ゲーム側が「今の状況」と「選べる行動」を用意し、Jevに選択問題として渡しています。Jevは画像を認識するわけではないので、以下の4種類の情報を渡しています。

・自機の座標、HP、ボム残数、無敵時間
・敵の位置・HP・移動、狙う対象
・弾の位置・速度、レーザー、壁
・「攻略」「魅せる」などの操縦方針

 さらに、ゲーム側が17種類の移動候補(停止・通常移動8方向・低速移動8方向)を事前に評価します。そして、それぞれの候補について「移動後の位置」、「弾・敵・壁との距離」、「衝突までの予測時間」、「敵への射線のずれ」、「操縦方針に合う割合」を情報として渡します。

 そして、Jevには2つの質問を投げかけます(実際は英語です)。

1つ目が、移動方針の選定

衝突すると予測される候補を除外してください。
安全な候補の中では、操縦方針に合う行動を優先してください。
敵への射線を合わせ、遠ければ通常速度、細かい調整には低速を使ってください。
移動候補から1つ選んでください。

2つ目が、ボムの利用方針の決定

衝突が迫っていれば使う。安全なときや無敵中は温存する。残数0や、壁だけが脅威の場合は使わない。

 つまり、環境の情報を整え、それをJevに渡すことで、Jevがその中から適切な方針を選ぶという仕組みです。

 当初の設定では、画面の端に陣取り、ただひたすら弾を回避しつつ逃げ回る戦略を採っていました。これは自機が生き残るための戦略が選ばれたためです。そのため、ハイスコアを意識する「魅せる/全滅・ハイスコア」という自機設定も用意しました。そうすることで、自キャラは積極的に敵を倒してコンボをつないで高スコアを狙うようになり、AIによる操作でも、見ていて楽しいプレイをするようになりました。

 また、AIがどのように意思決定しているのかがわからないので、「欲張り・闘志・警戒・焦り・決断・高揚」という評価スコアを出すようにもしました。ただ、これはJevがそれを選んでいるのではなく、選択肢の総合スコアをそれらしく見せる仕組みです。0.2秒ごとに実行されるJevの選択によって、AIが操作しているにもかかわらず自然に動作しているように見えます。

 実装は複雑な処理をしているように見えますが、実際には、GPT-6 Astraに方針を伝えて実装させているため、正確な原理がわかっていなくても組み込めます。Jevの仕様の調査やAPIの設計も、すべて公式サイトを読み込ませて、仕様に合う形に改造させています。

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