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技術はあるのに、法律で詰む。「制度の壁」を越えるための新しい道具

特集
未来を変える科学技術を追え!大学発の地味推しテック

それ、技術の問題じゃないかも?

 技術もあり、社会課題も明確。それでも大学発スタートアップが事業化の途中で立ち止まってしまうケースは少なくない。原因は資金や人材ではなく、法令や制度だ。

 有識者からは「早めにロビー活動を」「標準化やルールメイキングに入るべき」といった助言も聞こえてくる。正論ではあるが、研究と開発に追われる研究者起業家にとって、政策議論を常に追い、交渉の場に出ていくのはなかなかハードルが高いのが実情だ。

法改正は“あとで知る”ものじゃない

 そんな“制度の壁”を少しでも減らそうとしているのが、北海道大学発スタートアップの株式会社polisee(ポリシー)だ。同社が提供するのは、法令改正や政策立案に向けた動きを可視化し、政策プロセスをモニタリングできる法務・政策渉外向けDXプラットフォーム。省庁や行政分野、法分類といった切り口で情報をフィルタリングでき、委員会・審議会ごとに議論の動きを追えるのが特徴だ。

弁護士が開発した法務・政策渉外プロフェッショナルのためのDXプラットフォーム「polisee」

 法改正や政策議論は、省庁横断で進むことも多く、専門家であっても全体像を把握するのは簡単ではない。poliseeは、そうした点在する情報を整理し、「今どこで、何が話されているのか」を俯瞰できる形にまとめている。

ロビー活動しなくても、詰まないために

 poliseeは現在、電子証明書サービスを展開するサイバートラスト株式会社や、中央大学 国際経営学部などと協力し、導入・検証を進めている。現場でのフィードバックを受けながら、実務に即した機能追加や改善を重ねているところだ。

2025年10月28日に追加されたグループタグ機能。「食品ロス」を整理軸に政策や関連情報をまとめて俯瞰できる画面例

 ロビー活動にフルコミットしなくてもいい。交渉の最前線に立たなくてもいい。せめて「何が、どこで、どの方向に動いているのか」を事前に把握できるようにする。poliseeが狙うのは、そんな現実的な解だ。

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