ちょっと前に、Xiaomi 15 Ultraは動きものに強いスマホだから猫を撮るのに最高、って話をしたのだけど、もう2つ、このカメラ……じゃない、このスマホには強さがあるのだった。今回はその話。
ひとつは望遠に強いってこと。100mm相当の望遠カメラはなんと2億画素なのだが、かなり無理をしてる2億画素なので2億画素として使うのはつらいけれども、元の画素数が多いぶん、200mm相当の望遠カメラとして使うには実に都合がいいのだ。
先日、近所を歩いていて、ふと「この道は歩いたことないな、どこにつながってるんだろう」とそちらを見てみると、道路の奥にあやしげなもふもふっとした物体が見えるではないか。実はこの道、目的地にはまったく近づかない……つまり、ここでスマホの地図を開いてたら絶対にセレクトしないルートなわけで、やっぱ気まぐれにふらりと入り込むのは大事なのだ。
そそっと近づくと、道路から少し離れた家の門の向こうでちょこんと座ってる地域猫がいる。もうちょっと近くまで寄れそうだけど、そこは私有地になっちゃうので、無理せずXiaomi 15 Ultraの200mm(相当)で撮影。うしろにゴルフボールがいくつか転がってるところが、なんか昭和っぽい。昔、庭でゴルフ練習してる人、結構いたよね。
このハチワレ、最初はわたしの方をじっと見ていたのだが、途中から視線がずれて横を見てる。その目線を追ってみると、なんと別の猫がひょっこり顔を出してるではないか。色は違うけど、こっちもハチワレで、足先の靴下っぽいのが可愛い。なるほど、お仲間(兄弟?)が来たのか。
そして先ほどの薄茶のハチワレに合流したのだった。
そんな地元の人しか通らない狭い道でしゃがんで猫を撮ってたら、近所の方とおぼしきおばさまが通りがかった目が合って、あ、不審者と思われたかと心配したけれども、彼女も猫に気づいて、少し微笑んで会釈してスマホで猫を撮りだしたのだった。気持ちが通じ合ってなにより。
もう1匹、今度は70mmの3x望遠で撮った猫。なんと70mmと100mmの2つの似た焦点距離のカメラを持ってるのだ。
画質は70mmの方がちょっと上なのだけど、こちらのカメラはもうひとつ特筆すべき性能を持ってるのである。
それは超近距離撮影に強いこと。猫の顔をアップで撮りたいならXiaomi 15 Ultraなのだ。イマドキ、ハイエンドスマホならどれでもマクロ撮影機能……つまり近接撮影機能を持ってるのだけど、どれも広角での撮影となる。近寄って撮らないとアップにならないけど、猫はちょっといやがる。でも70mmの望遠マクロ(テレマクロという)だと、少し離れたところから大きく撮れるのだ。
冒頭写真もそのひとつ。顔のアップを撮ってみた。それなりに近づけてはいるのだけど、デジタル一眼の大きなレンズに比べると猫の警戒心は弱いので、いい顔を見せてくれるのだ。しかも猫の顔は広角寄りちょっと望遠気味の方がカッコよく撮れる。というわけで、連続していきます。
じゃあどのくらい近寄れるか、ギリギリまで頑張ってみた。被写体はうちの黒猫。
暗い室内だったので画質はちょっと落ちてるけど、瞳の中にXiaomi 15 Ultraが映っております。今後のハイエンドスマホのトレンドは「テレマクロ」だよな、と思う次第。
とまあ、わたしは古くからのiPhoneユーザーなのでちょっと気持ち的にはアップルも頑張れ、てなところはあるのだけど、Xiaomi 15 Ultraは動きものに強くて望遠も強くてしかもテレマクロにも強いというカメラ……いやスマホなのだった。この性能はヤバい。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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