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2月22日(土)開催! 「TOKYO Gaming-PC STREET 3」情報まとめ 第8回

現代科学の基礎を作った大偉人の生涯とは

2月22日はニャンニャンニャンで猫の日? いや、「それでも地球は回っている」と言ったガリレオ・ガリレイの日でもある

2025年02月19日 20時00分更新

文● 貝塚/ASCII

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天文対話が発行された2月22日

 2月22日ってなんの日? ニャンニャンニャン、猫の日ですか?

 多くの人はそう答えそうですよね。しかし科学や天文に興味のある人たちはこう答えるかもしれません。「ガリレオ・ガリレイの『天文対話』が発行された日である」と。

 ガリレオ・ガリレイは1500年代生まれのイタリアの数学者であり、科学者であり、天文学者です。

 現代科学に計り知れない影響を与えた彼は「現代科学の父」や「天文学の父」と称されることがあります。

 現代にも影響が残るほどの偉業を達成した彼ですが、晩年は異端思想を持つ者として軟禁を受けたり、職を追われたりという憂き目に遭います。科学への大きな貢献という業績を持っているにもかかわらず、なぜそんなことになってしまったのでしょう。

実証を積み重ね、天体の動きの解明に挑んだ

 ガリレオ・ガリレイは幼い頃から好奇心が旺盛な人物で、少年時代は、自宅の近くの教会の鐘の振動や、振り子状の動きを観察していたと言い伝えられています。

 このときの観察が、後の「振り子の法則(振り子の紐の長さが一定なら、振れ幅が変わっても、振り子が往復する時間は変わらない)」の発見につながったそう。生まれ持った観察眼の鋭さを感じさせますね。

 その後、彼は医療の道を志して大学に入学。しかし、次第に医療よりも数学や自然科学に興味を傾けるようになりました。特に、学生時代に出会った教授であるピエトロ・メトチの影響は大きく、ピエトロが、ガリレオの科学的探求のきっかけになったとも言われています。

 物理学の分野においては「落体の法則(落下する物体の速さは、その質量に依存しない)」を発見するなど、実験と観察を重ねる彼の姿勢は、次々と科学に新たな常識をもたらしていきます。

 多くのジャンルに挑戦した彼ですが、天体望遠鏡を用いた天体の観測とその記録は、特に重要なライフワークのひとつでした。

 彼は、木星に四つの衛星が存在することや、月にはクレーターがあること、太陽の黒点の観察記録から、太陽が自転する球体であることを、観察によって得られた根拠と共に論じていきます。

集大成『天文対話』を発行! しかし……

 1632年の2月22日には、コペルニクスの理論「地動説」に実証的な裏付けを付与して、天体の運動を一般的に広く説明しようと試みた『天文対話(二大世界体系についての対話)』を発行。

 この著書は、地動説と天動説の論争を主軸にしながら、彼が積み重ねてきた実証を用いて、地動説を支持する自らの立場を示すもので、この時点でのガリレオの集大成と言える書物でしょう。

 ところが、時代は、まだガリレオ・ガリレイに追いついていませんでした。

 当時、大きな権力を持っていた教会はこの時期「地動説を唱えないように」というお触れを出していました。なぜか。ガリレオ・ガリレイの支持した地動説は、地球が宇宙の中心であるとする聖書に基づいた天動説に反するものだったからです。

 つまり、彼の理論は当時の教会の教義と対立する、異端的な行為と見做されてしまったということですね。現代は、さまざまな分野で科学的根拠の正当性が重要視されますが、わずか400年ほど前は、異端かどうかが重視される時代だったのです。

 結果的に、彼の行動は神聖な宇宙の構造に対する挑戦と判断され、彼は終身刑の判決を受けることとなります(後に軟禁刑に減刑)。

軟禁生活でも消えない情熱

 晩年のガリレオは、研究や交流が制限され、自身の理論を思うように表現できない日々を過ごすことになります。イタリア国内で本を出版されることも禁じられました。

 フィールドワークを積み重ねることもできず、自由に考えを論ずることもできない状況は、非常に大きな苦痛を彼に与えたものと推測できます。

 しかし、その状況においてもガリレオは、知人の協力を得て、国外の出版社に原稿を送る形で『新科学対話(機械学及地上運動に関する二つの新しい科学に就ての対話及数学的証明)』を出版させます。

 天文対話が天文学における彼の集大成なら、こちらは物理学における彼の集大成であると言えるでしょう。

 1642年に亡くなった彼の遺した業績は、現代の科学や天文学においても重大な意味を持ち続けています。実験と観察を重視し、定量的なアプローチと批判的な思考を持って真実を追求する姿勢は、現代的な科学的方法の基礎とも言え、「現代科学の父」と呼ばれるにふさわしい存在です。

コンピューターがある生活も、彼のおかげかも

 大きな流れで考えると、コンピューターというのは、いにしえの科学から脈々と続く発明の繰り返しの先に生まれた存在ですよね。

 データ収集や分析の重要性が一般的に認識されていないと、これほど科学や技術は発展していなかったと思います。計算機科学も生まれなかったか、もっとずっと後になって生まれたかもしれません。

 そういった意味では、私たちの今の生活は、彼の業績がなければ成り立たないものだった、と言えるでしょう。

 ASCIIは天文対話の発行日と同じ2月22日、「ゲーミングPCの選び方がよくわからない」「コスパよくゲーミングPCを買うにはどうしたらいいのか」と悩んでいる方に向けて、BTOパソコンを手掛けるメーカーとゲーマーが交流できるイベント「TOKYO Gaming-PC STREET 3」を開催します。

 メーカーとPCゲームを楽しみたいユーザーが“直接”担当者と相談できるレアなイベントです。イベント詳細はこちらからチェックしてください。

TOKYO Gaming-PC STREET 3 in LIFORK AKIHABARA II
2025年2月22日(土)13時〜17時30分予定

開場:13時
LIFORK(リフォーク)秋葉原Ⅱ 1階
入場・観覧無料
 
「TOKYO Gaming-PC STREET 3」のイベント詳細ページはこちら

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