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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第492回

食わず嫌いは良くない! シボレー「カマロ」は左ハンドルで古さを感じるも良質なFRクーペだった

2024年12月28日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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排気量は小さいがアメ車らしい力強い走り

カマロ

 走り始めて気づくのは、実にジェントルな乗り心地の良さ。アメ車だからフワフワとかはなく、むしろシッカリとしたスポーツの足。ゴツゴツさはなく、適度な硬質さを感じる程度のフラットライドっぷり。特に高速道路でこの足は活き、なるほど広大な大陸を延々と走る土地柄から生まれたクルマであることを感じた次第。

 パワーも額面通りで速さは十分。マニュアルでシフトダウンすれば、回して楽しい感覚と、気持ちのよい排気音に気分が高揚すること間違いナシ。

カマロ

 アメ車というとブレーキがプアというイメージがあったのですが、カマロにそれはあてはまりません。というのも、ブレーキの名門「ブレンボ」が採用されているから。そのフィールはさすがなもので、初期制動を高めた一般車のそれではなく、踏力に合わせて効くというスポーツライクなセッティング。これは確かにイイと感心しきりです。

カマロ

 走行モードは、スポーツ、ツーリング、スノーの3種類。変化するのはアクセルレスポンスとシフトタイミングで、足回りには変化ナシ。スポーツだから過激ということはなく、お好みでどうぞ、という印象。

カマロ
カマロ

 クルーズコントロールの画面はシンプルでわかりやすいもので不満はありません。それ以上に「いつまでも走り続けていたい」と思わせる快適さには心惹かれるものがあります。

カマロ

 高速はいいけれど、ワインディングや一般道が気持ちよく走れないと困ります。その点カマロは合格どころか満点と言いたくなるほどの心地よさ。普通に走っている限り、排気音やメカノイズ、ロードノイズが耳につくことはなく、実に心地のよいドライビングが楽しめます。

 それは心の余裕につながり、強引に割り込まれた際、いつもならイライラしているところ「そういう人いるよね」と許してしまう気分になるから不思議。これはJeepのチェロキーでも感じてはいたのですが、雄大な大地を走るアメ車には、そういう心の豊かさが得られる特別な魅力があるのかもしれません。

カマロ

 「いつまでも、このクルマと走っていたい」と思いながら走っていたら海岸線に。潮風を感じながらのカマロは格別の一言。訪れたことはありませんが、カルフォルニアにいるような錯覚に。そしてアダプティブクルーズコントロールがないとか、左ハンドル設定しかないといったことは些末に思えてくるから不思議です。

カマロ

 今までアメ車のことを良く思ってなくてゴメンナサイ。ただただ「こんなにイイクルマなのか」とため息ばかりが出たことを申し上げます。

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