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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第156回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 10月19日~10月25日

フィットネス家電は2年で20%超の伸び、77%のビジネスリーダーが「業務がAIに代替される」、防犯意識が高いのは奈良県、低い3県は? ほか

2024年10月28日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2024年10月19日~10月25日)は、世界9カ国のビジネスリーダーが考えるAIと業務の関係、国内AR/VRヘッドセット市場統計、全国都道府県の防犯意識調査、フィットネス・ヘルスケア(運動・健康)関連の家電市場についてのデータを紹介します。

[AI]日本のビジネスリーダーの38%が「AIは機会よりリスク」(BSIグループジャパン、10月21日)
・77%のビジネスリーダーが「業務がAIに代替される」と予想
・55%が「今後5年以内に生産性と効率性の向上のためにAIが導入される」
・AIが「機会よりリスク」と考えるリーダーの比率は9カ国中で日本がトップ

 英国規格協会(BSI)が、日本を含む世界9カ国のビジネスリーダー932人を対象に行った調査結果から仕事に与える影響を抽出した『共に進化する:AI人材の活躍(Evolving Together: Flourishing in the AI Workforce)』より。回答者の72%が「AIにより一部業務が変化・消滅するとしても、前向きに活用すべき」と回答、また65%は「既存の業務を守ることよりもイノベーションが重要」と回答した。しかし、日本(38%)、フランス(35%)、イギリス(34%)は「AIは従業員にとって機会よりもリスクの方が大きい」との見解を示した。

[消費者][AR/VR]2024年上半期のAR/VRヘッドセットは前年同期比34%減、「PS VR2」出荷減少の影響(IDC Japan、10月21日)
・2024年上半期の国内AR/VRヘッドセット出荷台数は前年同期比34%減
・ソニー「PlayStation VR2(PS VR2)」出荷減が大きく影響
・Metaの「Quest 3」は穴を埋められず

 2024年上半期(1~6月期)のAR/VR/MR/ERデバイスの出荷台数。合計では16.4万台と、前年同期比で34.6%の大幅減となった。その大きな要因である「PS VR2」(VRカテゴリ)の出荷減は、コンテンツ不足などが影響したと分析している。2023年下半期に発売されたMetaの「Quest 3」(MRカテゴリ)では、PS VR2の出荷減を補えなかった。なお「XREAL」「Rokid」に代表される簡単な半透明グラスを利用したヘッドセット(ERカテゴリ)は、順調に成長しているという。

国内AR/VRヘッドセット出荷台数(2022年上半期~2024年上半期)。青はAR、赤はER、緑はMR、紫はVR(出典:IDC Japan)

[セキュリティ]防犯意識が高い都道府県は「奈良県」、低いのは?(パナソニック、10月18日)
・「しっかり防犯対策をしている」が多いのは奈良県、東京都、京都府
・「防犯対策をしようと思ったことがない」が最も多いのは千葉県、熊本県、沖縄県
・治安が良いと感じているのは秋田がトップ、続いて島根、宮城

 10月18日の「防犯の日」に合わせ、20歳~69歳の4700人を対象に「防犯意識」について尋ねた。防犯について「しっかり対策している」とした回答者は全国平均15.3%で、最も高かったのは奈良県の24.0%。一方で、防犯対策を「しようと思ったことがない」という回答の全国平均は22.8%で、千葉県、熊本県、沖縄県(3県が同率)では最多の31.0%を占めた。防犯対策をしない理由は「どんな対策をすればいいかわからない」が過半数。また、回答者の2人に1人が「自宅や携帯電話に不審な電話や詐欺電話がかかってきた経験がある」としている。

全国防犯意識調査(出典:パナソニック)

[消費者][ウェラブル]フィットネス・ヘルスケアデバイスは2年で20%以上の伸び、背景に「健康不安」(GfK/NIQ Japan、10月24日)
・2024年のスポーツウォッチ販売台数は、2022年比39%増
・デバイス連携型の体組成計は2022年比23%
・「国民生活に関する世論調査」では59%が健康に不安

 全国の大手家電・IT取扱店の販売実績データなどを基に、フィットネス・ヘルスケアに関連する家電製品の動向をまとめた。2022年と比べて、2024年はスポーツウォッチが39%、オープンイヤー型イヤフォンが51%、専用アプリと連携する体組成計は23%、それぞれ販売数が増加している。内閣府の世論調査では「自身の健康に不安を感じている」人が59%を占めるといい、健康不安を背景とした意識の高まりがあると分析している。

2022年と2024年のフィットネス・ヘルスケアデバイスの国内販売台数比較(出典:GfK/NIQ Japan)

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