AMD X870チップセットが持つアドバンテージを余すことなく発揮するマザーボード「X870 Steel Legend WiFi」は納得の完成度だった

文●宮崎真一 編集●北村/ASCII

提供: ASRock

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メモリークロックは8000MHzをサポート
PCI Express 5.0にも対応

 X870 Steel Legend WiFiでも自動オーバークロック機能である「Blazing OCチューナー」は健在だ。このBlazing OCチューナーは、ある一定の電流値を境に、それを超えると手動OCモードに、下回るとPBOモードに自動で切り替えるというもので、すべてのコアのオーバークロックと、単一のコアだけの自動ブーストを適宜組み合わせられる。

 なお、ASRockが提供するシステムチューニングツールの「A-Tuning」を使用すると、「Performance Mode」「Standard Mode」「Power Saving」の3つの動作モードが選択できる。工場出荷時設定はStandard Modeで、Performance ModeはTDPの枠組みを広げるなどしてより高性能が期待できるモード、一方のPower Savingはその名のとおり消費電力を極力抑えた動作モードだ。

システムチューニングツールのA-Tuning。3つの動作モードが選択可能だ

 メモリーはDDR5 SDRAMスロットを4本装備。デュアルチャンネルアクセスをサポートしており、ASRockの説明では、モジュール次第ではメモリークロック8000MHz以上にも対応するとのこと。また、XMPやAMD EXPOといったメモリーのオーバークロックプロファイルもサポートしている。

メモリークロック8000MHzまで対応するというDDR5 SDRAM用DIMMスロットは4本搭載

 拡張スロットは、PCI Express(以下、PCIe) x16スロットが2本だけと、ATXフォームファクターとしては寂しい印象があるが、CPU側のスロットはPCIe 5.0に対応しており、もう1本もPCIe 4.0のx16動作を実現している。2024年9月末の時点では、PCIe 5.0対応のビデオカードは存在していないものの、将来的には対応したGPUが登場することは想像に難くなく、そういったGPUが登場する前にプラットフォームを用意しておきたい人にとっては、魅力的ではないだろうか。

拡張スロットはPCIe 5.0に対応したx16スロットと、PCIe 4.0動作のx16スロットの2本

 また、最近はPCIeスロットの需要が減ってきており、ゲーミング用途に限って言えば、ビデオカードとキャプチャーカードを装着する程度でないだろうか。つまり、PCIe x16スロットが2本だけでも、ゲーマーにとってはそれほど不便にはならないという判断なのだろう。なお、CPU側のPCIe 5.0に対応したx16スロットは、金属製カバーが装着されたSteel Slot仕様。重量級のビデオカードを装着しても、スロットが損傷しないよう配慮がなされている。

CPU側のPCIe 5.0に対応したPCIe x16スロットは、金属製カバーで覆われたSteel Slot仕様

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