ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第786回
Xeon 6は倍速通信できるMRDIMMとCXL 2.0をサポート、Gaudi 3は価格が判明 インテル CPUロードマップ
2024年08月26日 12時00分更新
PCIeを進化させた次世代インターコネクト規格CXL 2.0をサポート
Sapphire Rapids/Emerald Rapidsでは1.1止まりだったCXLのサポートであるが、Xeon 6ではやっと2.0になり、ちゃんとType 3 Device(CXLメモリー)がサポートされるようになった。
CXLに関してはコンピュート・チップレットではなくIOチップレット側に機能が搭載されているので、これはPコア/Eコア関係なく動作する。なのだが、Eコアにはよくわからない制限が付いた。Type 3のメモリーモデルには、以下の3つをサポートする。
Type 3のメモリーがサポートする機能 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CXL NUMA Node | DRAMをアクセスするノードとCXL Memoryをアクセスするノードが異なるNUMA Nodeとして扱われる | |||||
CXL Hetero Interleaved | DRAMとCXL Memoryを混ぜて利用できる | |||||
Flat Memory Model | 1:1の比率でDRAMとCXL Memoryをそれぞれ分割して、OSからアクセス可能なメモリアドレスに割り振る |
このうち、かつてサポートしていたOptane Persistent Memoryを利用した構図は一番右のFlat memory Modeに近い。特定アプリケーション向けにOptane Persistent Memoryを利用していたユーザーは、あとはそのアプリケーションベンダーがCXL Memoryに対応してさえくれれば移行できることになる。
それはいいのだが、CXL Hetero Interleaveに関してはなぜかPコアのみでEコアのXeon 6ではサポートされないことになっている。どうしてこういう不思議な制約が付いたのか疑問だが、ここからするとEコアのコンピュート・チップレットに内蔵されたメモリーコントローラーはだいぶ制約があるというか、少なくともPコアに搭載されているものとはまったく素性が違うようだ。
なにかしらEコアでは配慮すべき技術的な課題があり、その結果がこの制約なのか、単に製品グレードによる差別化に起因するものなのか、判断が付かない。
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