グッスマの岡本悠希、KYOJO Cupで初オーバーテイクに初バトル、初クラッシュも経験する

文●吉田知弘 写真●折原弘之 編集●ASCII

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初音ミク

 女性ドライバーのみのレースシリーズ「KYOJO CUP」の第2~3戦が7月19~21日にかけて富士スピードウェイで開催された。今回は初めてスーパーフォーミュラとの併催で大きな注目を集め、結果から伝えると、SUPER GTなどで活躍する坪井 翔の妻・斎藤愛未が2連勝をマークした。その直後に行なわれたスーパーフォーミュラ第4戦決勝で夫の坪井も4年ぶりの勝利を果たし、“夫婦同日優勝”と大きな話題となった。

 そんなKYOJO CUPに、今季グッドスマイルレーシングから「グッドスマイル初音ミクVITA」で参戦している岡本悠希は、参戦2大会目で様々な経験を積み、着実に成長を遂げている姿を見せた。

初音ミク

練習走行で初クラッシュを経験してしまう

 5月の開幕戦ではFCR-VITAのレースを含めて、KYOJO CUPで決勝完走を果たした岡本。今回はさらに上位を目指すべく、平日に富士スピードウェイを訪れ、スポーツ走行で練習を重ねた。さらに片岡龍也監督自らが「グッドスマイル初音ミクVITA」をテスト走行し、マシンのセットアップも進め、開幕戦よりも進化させた状態で第2大会を迎えた。

初音ミク

 「前よりもギリギリを攻められるようになって、縁石も以前はまったく使えなかったんですけど、だいぶ使えるようになってきました。それでもミスがほとんどで、たまにしか成功しないのですけど(苦笑)。少しずつ成長できているのかなと思います!」と岡本。

 持ち前の元気の良さは今回も健在。富士スピードウェイで周回を重ねられたという自信を持ってレースウィークを迎えた岡本だが、勢い余って“ある経験”の実績解除をしてしまう。

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 今回はスケジュールの都合上、金曜日にKYOJO CUP予選が行なわれるということで、各車とも木曜日からサーキット入りしてスポーツ走行で事前準備をしていた。岡本もスポーツ走行で積極的に周回を重ねていたが、木曜日のセッション中に100R(3コーナー)立ち上がりでスピンを喫し、ADVANコーナー(ヘアピン)外側のタイヤバリヤにマシンをヒットさせた。

 これによりセッションは赤旗中断。岡本にとって“KYOJO CUP初クラッシュ”となった。

 「100Rの出口に向かっていくところが課題だったので、色々試していた時だったのですが……、1回転してタイヤバリヤに着地しました」と岡本(表現が適切かは置いておいて by 筆者)。ただ、本人にとってはかなり大きなでき事だった。

初音ミク

 「あの時は本当に泣きそうでした。赤旗から車両回収されるまでの時間が“永遠”のように感じて……。ヤバい、やらかしたかも。明日(予選日)は真っ白なカウルで走ることになるかも……。となっていました」

 幸いにもタイヤバリヤにヒットした時はかなり減速していたので、カウルを含めてマシンにダメージはほとんどなかった。しかし、初クラッシュを経験したことで、片岡監督いわく「ビビリミッターが発動してしまいました」とのこと。予選では限界まで攻め切ることができず、2分04秒552で26番手。奇しくも開幕戦と同じ予選順位となった。

 「このレースウィークの中でベストのタイムは出せましたし、実力で勝ち取った“一番うしろからじゃないスタートポジション”なので、めちゃくちゃうれしいです」と岡本。走りの部分では課題が残ったのかも知れないが、何事もポジティブに捉える明るさは健在だった。

初音ミク

第2戦 決勝で初オーバーテイクを決める!

 20日の13時から行なわれた決勝レース。26番グリッドの岡本は、スタートで2つポジションアップに成功。直後にコカ・コーラコーナー(2コーナー)でアクシデントが発生してセーフティーカーが導入された。

初音ミク

 5周目にレースが再開されると、前方との差が詰まっていることもあり、積極的に順位を上げていこうとするが、勢い余ってTGRコーナー(1コーナー)でスピン。これで最後尾付近まで後退してしまう。

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 それでも、ここまでの練習で培ってきた成果があらわれ、徐々に前のマシンに追いつく走りで周回を重ねていく。9周目には2分05秒993の第2戦での自己ベストタイムを記録すると、金井宥希(PMR Harem VITA)をメインストレートからTGRコーナーにかけて追い抜き25番手に浮上。4輪レースで初のオーバーテイクを成功させた。

 そのままの勢いで前のマシンを追いかけたが、終盤になってコースオフ車両が発生し、再びセーフティーカー導入。そのまま12周を迎えレース終了となった。

初音ミク
初音ミク

 チェッカー後、前を走っていた2台に対して10秒加算のペナルティーが出たこともあり、岡本の最終順位は21位に。開幕戦から大きく進歩をみせた1戦となった。

 「スタートがすごく良くて、その後の混乱も冷静に判断して避けることができました。これまで1コーナーで弱気になっていて、コーナー手前でアクセルを緩めてしまうことがあったのですけど、片岡監督から“とにかく行け!”と言われていて……。今回は強気で行けたと思います! ただ、セーフティーカー明けでは頑張りすぎてスピンをしてしまいました(苦笑)」と序盤を振り返る岡本。

 「ちょうど前のクルマがバトルをしていたので、その間に追いつくことができました。差が詰まっていくことがうれしくて“よっしゃ、いくぞ!”という気持ちで頑張りました。第3セクター(コースの終盤)で追いついて、最終コーナーの立ち上がりで真後ろに入って、スリップで横に並びました。ブレーキも頑張りすぎるとスピンするので、相手に合わせるように踏んでイン側の優位性を思い切り使いました、めちゃくちゃうれしかったです!」

 「第3戦も同じように攻めるけど、ミスをせずに終えられればいいなと思います!」と初めてオーバーテイクできたことが、かなり自信につながっているようだった。

第3戦 決勝 バトルの様子が公式映像にも!
次戦に向けて新たな課題も見つかった2レース目

 2レース目はスーパーフォーミュラの第4戦決勝日と同日開催ということもあり、富士スピードウェイには3万1100人が来場。この日はKYOJO CUPのレース前にピットウォークも開催され、多くのファンで賑わった。

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 第3戦のグリッドは予選でのセカンドベストタイム順となり、岡本は26番手からスタート。前日同様に好スタートを決めて、一気に21番手まで浮上した。

 KYOJO CUPはトップ集団だけでなく中団グループや後方集団でも抜きつ抜かれつのバトルが展開されるのが特徴。主に今季から参戦しているドライバーたちがひしめいている20番手争いに加わり、毎周にわたって接近戦のバトルを繰り広げた。

 その様子が今回は公式映像でも捉えられ、岡本が奮闘する姿がサーキット場内のみならずJスポーツの中継にも映し出された。

初音ミク

 特にレース後半はアニメ「ハイスピードエトワールレーシング」チームの2台と接戦を繰り広げたが、最終的に競り負ける形となりチェッカーを迎えた。

初音ミク
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 「今回は、いっぱいバトルをしました。本当に抜いて抜かれを繰り返していました」と岡本。最終順位は25位と前日より下ではあったものの、彼女にとっては中身の濃いレースになったことは間違いなさそうだ。

 「土曜日は初オーバーテイクをして、日曜日にはいっぱいバトルをすることができました。今回はすごく学ぶことの多い週末でした。次のレースではバトルをした上でポジションキープできるようにしたいです」と次戦に向けて元気いっぱいに語った。

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 次回のKYOJO CUPは8月18日の第4戦。その活躍にぜひ注目してほしい!

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