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田口和裕の「ChatGPTの使い方!」 第25回

チャットAI「Claude」すごい新機能「Artifacts」の使い方、全部教えます

2024年07月05日 10時00分更新

文● 田口和裕

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四半期報告書からインフォグラフィックを作成

 次は少し難易度を上げてみよう。アップルの「Investor Relations(投資家情報)」ページにアクセス。

 2024年度Q2(第2四半期)の「Form 10-Q(アメリカ合衆国の証券取引委員会に提出される四半期報告書)」PDFをダウンロード。

 ClaudeにPDFをアップロードして以下のプロンプトを入力。

プロンプト:この報告書を使って2ページのインタラクティブなインフォグラフィックを作って

 すると、2ページのReactコンポーネントを利用したインフォグラフィックが表示された。1ページ目は2024年度Q2の「Net Sales」(純売上高)を2023年度のものと比較した棒グラフだ。

 Reactコンポーネントはインタラクティブな表現が可能なため、マウスオーバーで正確な数字が表示されるようになっている。

 プルダウンメニューでリージョンを変更することも可能だ。

 画面上部のタブをクリックすることで、次のページ「Product Performance」が表示される。これは商品ごとの売上を比較した棒グラフ。やはりiPhoneが圧倒的だ。

 どうせなら日本語にしてもらおう。もちろんプロンプトはこれだけでOK。

プロンプト:日本語でお願いします

 あっさり日本語版が完成した。

 売れ筋商品を地域別にも見たかったので追加で依頼。

プロンプト:各地域別の製品別パフォーマンスは表示できる?

 「地域別製品パフォーマンス」が作成された。やはりiPhoneは世界的に売れているようだ。

 同時に「製品別地域パフォーマンス」も作成された。意外に日本の数字が少ないと感じたがこれはやはり人口差だろう。

 報告書にはまだまだ情報が詰まっているはずだ。他になにか可視化できるものはないか聞いてみよう。

プロンプト:他にこの資料からインフォグラフィック化できる興味深い情報の要素をいくつかあげて

 「製品とサービスの粗利益率の比較」「研究開発費と売上高の推移」「地域別の営業利益率」など候補を10個も挙げてくれた。

 その中から3つ追加してもらうことにしよう。

プロンプト:3,1,2,の順番で末尾に追加して

 「地域別営業利益率」の棒グラフが表示された。なんと日本が一番営業利益率が良いようで、50%を超えている。

 「製品・サービスの粗利益率」は円グラフで表示された。サービスのほうが製品よりもかなり利益率がいいようだ。

 最後は「研究開発費推移」。研究開発費および売上高比率の棒グラフが表示された。

 最後にこちらも見栄えを調整。

プロンプト:今表示されている「アップル財務パフォーマンスインフォグラフィック」の見栄えをアップルっぽくかっこよくしてください

 後は表紙を付ければおしゃれなインフォグラフィックが完成する。

 このようにスライドショー形式にすることも可能だ。

 このように資料を元にリッチなインフォグラフィックやプレゼンテーションを生成できるのは便利なのだが、先述のReactコンポーネントを使用しているため、他の人に見せるためには、npmパッケージを作成したり、GitHubにアップロードしたり、CodePenやJSFiddleといったコード共有サービスを利用したりといった作業が必要になる。

 Claudeの助けを借りれば素人でもなんとかなるが、PowerPointやGoogleスライド形式で出力できればもっと便利になるのになとは感じた。

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