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みやさとけいすけの工具探検隊 第42回

金属板のキレイな曲げ加工はこれにお任せ

小さなアルミ板を直角に曲げられる 3750円の「ポケットベンダー」愛用してます

2024年05月20日 18時00分更新

文● 宮里圭介 編集●こーのス

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コの字や段曲げなどもできる!

 TV-40が便利なのは、L字の曲げだけでなく、コの字段曲げにも対応できること。ブレード中央の幅が約12mmと狭くなっているので、これ以上の幅があれば複数回の折り曲げが可能です。

 コの字に曲げるには、L字に曲げた部分をまたぐようにセットし、ブレードで曲げ位置を合わせます。あとはL字の時と同じように、両手で持って90度に曲げるだけです。

 段曲げの場合は最後に曲げる方向が逆になるので、バイスを裏返しに取り付ける点が異なります。

先に曲げたL字をまたぐようにセットすれば、コの字に曲げられます

コの字に曲げたあと、さらに段曲げ。こういった加工も可能です

 ちなみにTV-40で曲げられるのは、アルミ板なら1.5mm厚以下で、強度のあるA5052だと幅30mmまで、純アルミ板のA1000系なら幅50mmまでです。このほか、銅板や真鍮板だと1.0mm厚以下で、幅50mmまでという制限があります。

 他の金属でも薄手のものなら曲げられそうですが、スチールのように硬く戻る力が強いものだと、もっと強い力で曲げられる工具が必要となるでしょう。あくまで、アルミか銅、真鍮用だと思ったほうが良さそうです。

 なお、樹脂はそのまま曲げると折れてしまいます。ヒートガンなどで加熱しながらであれば曲げられそうなので、チャレンジしてみても良いかもしれないですね。この場合、加熱のし過ぎで変形しないよう気を付けないといけませんが。

小物のちょっとした加工に便利

 幅が50mmまでという制限があるため、大きな金属板の加工はまず無理。しかし、L字で補強を入れたい、フレームをアルミで作りたい、部品の固定具を作りたいなど、一部を金属化したい場合には十分です。

 ちょっとした曲げ加工が自分でできると、ピッタリサイズの部品が作れるため、工作の完成度がより高まります。

 金属板を曲げるのはハードルが高いと感じているなら、まずはこのTV-40から試してみるのはいかがでしょうか。意外と簡単に曲げ加工ができるとわかれば、工作の幅が広がるかもしれませんよ。

●お気に入りポイント●

・1.5mm厚までのアルミ板が加工できる

・補強や固定用の金属パーツが自作可能

・実売3750円と手を出しやすい

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この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

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