世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
クジラの言語構造、想像以上に人間の言語に近かった
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マッコウクジラは「コーダ」と呼ばれる短いクリック音のシステムを用いて仲間内でコミュニケーションをとることが知られている。MITの研究チームは、統計モデルを用いた分析で、コーダによるやり取りが文脈に応じて構造化されていることを明らかにした。
エネルギー革命の主役に躍り出た蓄電池、押さえておきたいデータ3つ
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蓄電池が電力セクターで急成長し、新規設置容量は前年の2倍に達した。米国ではすでに送電網において存在感を発揮し始めている。
人気の中国語キーボード・アプリ、ほぼすべてに脆弱性が存在
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スマホなどで中国語の入力に使うキーボード・アプリ(IME)のほとんどに入力内容を傍受される脆弱性が存在することが分かった。ファーウェイをのぞくほぼすべての端末にプリインストールされているアプリで見つかったという。
がん治療のルネサンス到来か、個別化mRNAワクチンの朗報続く
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研究者らはこれまで、がんワクチンについて長年研究してきたが、はかばかしい成果は得られなかった。だが、コロナ禍におけるmRNAワクチンの急速な進歩により、ようやく転換期に差し掛かろうとしている可能性がある。
AIが創る「もう1人の私」 リアルすぎる動画の 制作過程を本誌記者が体験
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英国のユニコーン企業が提供する、最新の生成AI技術でアバター動画を作成するサービスを本誌記者が体験。記者が書いたニュースを読み上げてもらった。現実と区別がつかないほどのリアルな生成動画は、社会の混乱を招きかねない。
クリーン・エネ転換で採掘負荷は大幅減、石炭の20分の1
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低排出エネルギーへの移行は化石燃料に比べ鉱物採掘を大幅に削減できることが分かった。ただし、採掘の環境・社会への影響を最小化することが不可欠だ。
主張:地球工学実験、ふわっとした禁止議論に終止符を
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太陽地球工学による気候への介入について、世界中で曖昧な理由による中止や中断が続いている。しかし、コーネル大学のダニエレ・ビジョニ助教授は、より多くの情報に基づいた決断を下すためには、透明性、国際協力、市民参加を促進しながら、屋外試験を含めた研究が必要だと主張する。
故人のSNSもAI訓練に?「球切れ」で過熱するデータ争奪戦
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生成AIブームによってデータ争奪戦が激しさを増している。ネットから無料で収集できる訓練データが枯渇しつつある今、テック企業は新たな金鉱を探している。
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