あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第422回
マツダ「MX-30 Rotary-EV」はロータリーエンジンのみならず! 新 唯がマツダ好き目線でジャッジ!
2024年03月30日 15時00分更新
2023年、約11年ぶりに復活したマツダのロータリーエンジンを搭載する「MX-30 Rotary-EV」。「8C」と呼ばれる新開発のシングルローターエンジンを発電に徹するPHEVは、どのような走りを魅せてくれるのでしょうか? マツダ党員のモデル兼タレントの新 唯( あらた・ゆい)さんと試乗してきました。
◆燃費に難ありだったロータリーエンジンが
発電用のエコカー用エンジンとして復活
マツダによると、MXという名は「その時代ごとの自動車の常識に囚われることなく、新しい価値の創造と提供に挑戦したモデル」に与えられるのだそう。記憶を遡るとMX-5(初代ロードスターの北米仕様)やハッチバッククーペのMX-3(ユーノス・プレッソ)、スペシャリティカーのMX-6(同じプラットフォームを利用したクルマに、2代目フォード・プローブがある)などが思い出されます。
1990年代から2000年代前半に誕生したこれらのクルマは、確かに「新しい価値の創造と提供に挑戦したモデル」でした。
2020年代におけるクルマの「新しい価値の創造と提供」はズバリ電動化。MX-30は、マイルドハイブリッド車のほか、BEV(バッテリーEV)、そして今回ご紹介するPHEVの3モデルをラインアップしました。技術面のみならず、車両の価値の面でも新しい価値の創造と提供に挑戦。「わたしらしく生きる」という、今までのマツダでは聞きなれないグランドコンセプトを提案。「ちょっとぜいたくなパーソナルモビリティ」に仕上げてきました。
筆者は、MX-30を触れるたびに「このクルマ、ホントに居心地がよい」と感心するとともに、マツダのSUVで買うならコレ一択という気分であることを正直に告白します。背伸びをしない「身の丈にあった心地良さ」で、たとえるなら晩酌で飲むビールが「サッポロ黒ラベル」から「赤星」に変えたような感覚。「ちょっとだけぜいたくなんだけど、毎日飲むのにちょうどよい」そんなクルマなのです。
ですが、世間はMX-30が提供する「新しい価値」を受け入れられていないというのが実情のようで、街でMX-30を見かけることはほとんどありません。唯さんも「ディーラーで見たことがある」というくらいの認識だったりします。SUVなら同じような価格で、もっと大きなCX-30やCX-5がありますからね。
◆観音開きのドアは好みがわかれるが
使い勝手は良好
ボディーサイズは全長4395×全幅1795×全高1565mm。ホイールベースは2655mmで、車重は1780kgが公表値。全体的に柔らかで優しい印象を抱くデザインで、唯さんは「マツダっぽくない」という印象を抱かれたようですが、「コレはコレでいいと思います」とのこと。ここら辺は好みの話。
そして賛否両論を巻き起こす、このクルマの「新しい価値」のひとつが、観音開きの「フリースタイルドア」。その機構を始めてみた唯さんは「なんですかコレ?」と驚きの表情を隠しません。そして「これ、後ろの人がドアを開けるの、大変じゃないですか?」と正直な感想を漏らします。
実際に乗車してみると「後席はコンパクトカーくらいの広さはありますが、閉塞感が強いですね」とも。また、USB充電ポートの類もなく。これに関しては、開発陣の誰もが「言われなくてもわかっている」というほどに十分に理解しており、マツダとしては「普通のクルマが欲しい方は、兄弟車のCX-30をどうぞ」なのでしょう。
ですが、次第に1人でクルマに乗る場合は、普通のドアよりフリースタイルドアの方が使い勝手が各段に良いことに気づきます。というのも、軽ハイトワゴンのスライドドアに似て、「いちいち後席ドア側に移動せずに、後席の荷物の出し入れができる」から。これが雨の日の荷物の出し入れに効果を発揮。さらにチャイルドシートを取り付けた後席に子供を座らせてベルトを締める時にも有益ですし、小さな子供が不意にドアをあけなくてもよい、というのも利点もあります。使えば使うほど、ジワジワと「このクルマ、使い勝手がいい」と感心することでしょう。

この連載の記事
-
第613回
自動車
さよなら、スープラ。2026年生産終了を前にこの「直6ピュアスポーツ」を手に入れるべき理由 -
第612回
自動車
「カワイイ顔して、中身はタフ」女性支持4割の三菱・デリカミニが、毎日の相棒に選ばれる3つの理由 -
第612回
自動車
荷物も積めて車中泊もOK! SUV一択で迷っている人にこそ教えたい「ステーションワゴン」の実力 -
第611回
自動車
テスラ・モデルYが劇的進化! スマホ世代を熱狂させる「走る巨大ガジェット」の正体 -
第610回
自動車
【最長航続距離846km】アウディ「A6 e-tron」はEVの航続不安を過去にする究極のグランドツアラー -
第609回
自動車
輸入車No.1の燃費とアルピーヌの走り! ルノー「ルーテシア」が叶える欲張りな選択 -
第608回
自動車
なぜセダンを廃止した? ワゴン一本勝負に出た新型パサートの「潔さと勝算」 -
第607回
自動車
Cクラスに900万円出す価値はあるか? 豪華装備の「C220d Luxury」に見る、SUVにはないセダンの底力 -
第606回
自動車
「家族も荷物も諦めない!」510馬力の最強ワゴン「BMW M3ツーリング」 -
第605回
自動車
「EVでの遠出は不安」が「楽しい」に変わる!? アリアで往復1600km走ってわかった、アプリ連携の絶大な安心感 -
第604回
自動車
「もっと運転が上手くなりたい」あなたへ。FR以上にドライバーを育てるミッドシップGRヤリスという提案 - この連載の一覧へ




























