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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第125回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 3月2日~3月8日

国内セキュリティ市場が初の1兆円超え予測、「ハイブリッドな働き方」は従業員エンゲージメントが高い、生成AIと女性の意識、ほか

2024年03月11日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(3月2日~3月8日)は、大きく成長するセキュリティ市場、オンプレミスIT市場の将来、働き方と従業員エンゲージメントの関係、マルウェア配信に悪用されるクラウドアプリ、生成AIに対する男女別の意識調査、についてのデータを紹介します。

[セキュリティ]2024年のセキュリティ支出額は3289億円を予測、初の1兆円超え(IDC Japan、3月6日)
・2024年の世界セキュリティ市場は前年比11%増、2385億ドルを見込む
・日本の2024年支出額は前年比7%増、初の1兆円超えを予測
・「モダンエンドポイントセキュリティ」「脆弱性管理対策」などが後押し

 2月に発行した「IDC Worldwide Security Spending Guide 」より。セキュリティのハードウェア/ソフトウェア/サービス世界市場は2024年、前年比11.5%増の2385億ドルに達する見込み。2022年から2027年までの年間平均成長率(CAGR)は11.7%で、2027年には3289億ドルに達すると予測する。日本国内の支出額は2024年、前年比7.6%増の1兆455億円を予測。1兆円を超えるのは初めてだという。EDR/Server Securityを含むモダンエンドポイントセキュリティ市場が好調で、それに連動してID管理市場が成長している。また、ランサムウェア攻撃の多発をうけ、脆弱性管理対策市場も成長しているという。

国内セキュリティ市場、産業分野セクター別のユーザー支出額予測(出典:IDC Japan)

[オンプレ][インフラ]従来型オンプレミスITを継続するユーザーの70%はやがて「途方に暮れる」?(ガートナージャパン、3月4日)
・オンプレミスITを継続する企業の70%が2027年までに「途方に暮れる」ことに
・Oldオンプレミス(従来型オンプレ)のみをサポートするベンダーは市場から消滅傾向
・2030年以降の“New World”に向けた準備が必要と提言

 オンプレミスITの将来に関する最新の展望。国産ベンダーはサーバ/メインフレームから撤退、外資系ベンダーはNewオンプレミスの推進やヴイエムウェア買収のようなリスタートフェイズにあるなど、従来型オンプレミス(Oldオンプレミス)のみをサポートするベンダーは「市場から消滅しつつある」と指摘。ガートナーでは、オンプレが衰退していくことを前提にプラットフォームとしての「インフラのグランド・デザイン」再考が必要と提言する。「『今付き合いのあるベンダーやSIerが、現在のテクノロジをこれまでと同様にサポートし続けてくれる』と考えるのは大きな誤り」と、同社 ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストの亦賀忠明氏。

[従業員体験][働き方]従業員エンゲージメントが高いのは「ハイブリッドな働き方」(クアルトリクス、3月5日)
・日本の従業員エンゲージメントは38%、世界は68%と大きな格差
・日本の労働者は年15日を「通勤時間」に費やしている(世界2番目)
・エンゲージメントが高いのは「ハイブリッド」(49%)、低いのは「完全出社」(33%)

 国内2002人を対象に、従業員体験(EX:Employee eXperience)を調べた「2024年従業員エクスペリエンストレンドレポート」より。日本の労働者は「通勤」に年間15日相当の時間を費やしている。従業員エンゲージメントが最も高い働き方は「ハイブリッド(週2~4日のオフィス勤務)」で49%、続いて「完全リモート」の42%、「完全出社」の33%という順になった。ハイブリッドやフレキシブルといった勤務制度を取り入れることで、「毎週7時間分の余剰時間」を取り戻すことができると分析している。さらにはエンゲージメントだけでなく、継続勤務意向やインクルージョンといった指標でも、ハイブリッド型が最も評価の高い結果となった。

従業員エンゲージメントはハイブリッド型が最も高い(出典:クアルトリクス)

2024年の日本におけるEXの現状(出典:クアルトリクス)

[セキュリティ][クラウド]マルウェアの49%がクラウドアプリ経由で侵入、「OneDrive」が19%で最多(Netskope、3月4日)
・1月にダウンロードされたマルウェアの49%がクラウドアプリ経由
・悪用されるクラウドアプリは「OneDrive」がトップで19%
・情報窃取マルウェア(インフォスティーラー)のAgentTeslaなど、多様なマルウェアを検出

 Netskopeプラットフォームが追跡したサイバー脅威統計(世界、2024年1月)。攻撃者は、クラウドアプリを介してマルウェアを配信することで検知の回避を試みる傾向がある。HTTP/HTTPSを介したマルウェアダウンロードの49%が一般的なクラウドアプリから配信されており、この比率はここ6ヶ月の間、50%前後で推移しているという。この月は178種類のクラウドアプリがマルウェアのダウンロード源となっており、最も多かったのは「OneDrive」で19%、以下「SharePoint」(10%)、「Outlook.com」(9.6%)、「Github」(8.8%)と、いずれもMicrosoftのサービスが上位だった。

1月、マルウェアダウンロードが最も多く発生したのは「OneDrive」だった(出典:Netskope)

過去6ヶ月間の推移。「OneDrive」が多い傾向が続いている(出典:Netskope)

[AI][DEI]生成AIに仕事を取られる懸念は女性の方が高い(日本アイ・ビー・エム、3月8日)
・「AIに仕事を取られる」懸念は女性46%、男性37%
・女性の生成AI導入のペースが男性を上回る業務領域も
・40%の女性回答者が「生成AI活用により生産性が10%向上した」

 シンクタンクのIBM Institute for Business Value(IBV)が行ったグローバル調査を日本向けにまとめた「女性が拓くAIの未来」より。生成AI導入について、「男性の方が素早く導入している」は71%、「男性の方がメリットを感じている」は68%。「AIに仕事を取られる」ことを懸念するのは、女性が46%、男性は37%。生成AIの用途として「コンテンツの生成/編集/要約にAIを使ったことがある」女性は男性より多いなど、業務領域によって女性の方が試験導入に積極的であることがわかった。

「生成AIが仕事を奪う」という懸念は、女性の方が男性よりも多い傾向にある(出典:日本IBM)

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