動画にDepthデータを加えて立体映像として表示
要するに、裸眼立体視ディスプレーのいいところはDepthデータさえ入っていれば、どんな画像でも立体的に出せるということで、いろんな応用ができるんですね。例えば、既存のゲームやアプリを立体視で出力することができます。
たとえば、既存のゲームにポストエフェクトを追加できるフリーのプラグイン「ReShade」というものがあるんですね。さらに、このプラグインにDepthデータを表示できる追加プラグイン「ReGlass」というものがあります。これはReShadeが動くゲームであれば、画面を2分割して、Depthデータをリアルタイムに生成できるというものなのです。
その画面を録画してLooking Glassで動画として再生するということもできるのですが、「Refract」というアプリと組み合わせることで、画像をリアルタイムにLooking Glass Portraitに表示することもできます。
たとえばReShadeは「アーマード・コア6」に対応しているので、自分のメカをLooking Glassで眺めることができるわけです。画面が狭く縦型なので、ゲームそのものをプレイするのはかなり厳しいのですが……。
▲VRM Live Viewerを使って、Looking Glass Portraitに立体視表示をしている様子。静止画ではわかりにくいがしっかりと立体視で見ることができる。ReShadeとReGlassを使って、リアルタイムにDepth画像を生成し、Refractでその画面を転送して表示している
観賞用として十分に楽しめるのは、キャラクターのダンスをリアルタイムで見ることができる「VRM Live Viewer」。立体視でのキャラクターのダンスを眺めることができます。スペック的にはNvidia GTX 1080以上とされているので、ゲーミングPC用ではあるのですが。
非常におもしろいのですが、Looking Glass Portraitのハード普及数の限界なのか、なかなかやっている人は見かけませんね……。外部のユーザーが開発したアプリでもあるため、公式なアナウンスは出ていないのですが、Looking Glass Goでも対応してほしい機能です。
あとは、Stable Diffusionで作った動画でもDepthデータを追加してやれば、当然ながら奥行き情報のある立体動画にできるんです。だいぶ前にAnimateDiffで作った動画にDepth情報を与えたものですが、飲み会に持っていくとウケるんですよね。みんな食い入るように見ますね。Looking Glass Portraitが結構重かったんですが、Looking Glass Goであれば気軽に持っていけます。活躍の機会が増えるのではと思っています。
ちなみに今回の機能のひとつとして、キャラクターと一緒にChatGPTを使ってしゃべれるというものを追加しています。そのためのプログラムも入っているようです。この辺は、いかにも日本人が喜びそうな機能だなという感じです。
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