LCMを使ったサービスは次々に生まれている
LCMを使ったリアルタイム生成は急激に広がりつつあります。ComfyUIで直接扱える環境や、クラウドサービスで使えるようなサービスが日本からも登場しています。
たとえば11月28日に発表されたのは、抹茶もなかさんが作成したサービスをとりにくさんが改造した「LCM_i2i_PoC」。これは、Windows Captureで取ったスクリーンショットをLCMに反映するというもの。これならペイントソフトの「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」で描いた絵でも反映できます。
最初のインストールが少しややこしいのですが、それを乗り越えると画面のどこでも撮影できるようになるので、お手軽に使えるという意味では、こちらも使いやすいかもしれません。ハードはRTX 3060以上が推奨されています。
抹茶(@GianMattya)さんのLCM_i2i_PoCを改造したので公開してみました。
— とりにく (@tori29umai) November 28, 2023
RTX3060↑のビデオカードをお持ちで、リアルタイム生成
AIお絵描きに興味ある方はどうぞ!
画面固定機能、LoRA・vae指定機能、キャプチャ機能追加。またインストールスクリプトも追加しましたhttps://t.co/sMtrEKZ6Vjhttps://t.co/YsJgFKuACx
ゲーム開発者の852話さんが、このツールを使って、クリスタでざっくりと描いたラフが、絵としてまとまっていく様子を紹介するデモを投稿しています。
とりにく @tori29umai さんの『LCM_i2i_PoC』改造版を触らせていただきました。
— 852話(hakoniwa) (@8co28) November 25, 2023
LoRAの適用ができるようになっていたので、自分の絵で作ったLoRAを強度1(多分)でモデルに適用した状態でリアルタイムお絵かき。
ざっくりラフが自分の絵で形になるの面白いな。 pic.twitter.com/a4xgRu34d4
また、VTuberの開発を続けられているあき先生が、独自の実装で3DアバターのVRoidを使って、LCMのリアルタイム生成を通じて、ほぼズレのないアニメーションの作成に成功していることを披露しています。3Dのアバターがアニメっぽい印象に手軽く変換できる可能性を垣間見させ、大きなインパクトを与えました。今後、使用されている技術は何らかの形で公開される予定とのことです。
さらに、Kinkaku株式会社が展開するクラウド系生成サービスのAkuma.aiも、今後、LCMのリアルタイム生成のサービス開始する準備を進めていることが明らかにされています。ローカルに環境がない人でも試せるようになりそうです。
乗るしかない、この🌊に pic.twitter.com/jfUrSQuSqe
— Akuma.ai (@AkumaAI_JP) November 25, 2023
![](/img/blank.gif)
この連載の記事
-
第68回
AI
AIが作る3Dモデルの完成度が上がってきた 毎回異なるモンスターが生成されるゲームも実現か -
第67回
AI
アドビの画像生成AI機能がまた進化 白黒3Dモデルがリアルな都市に -
第66回
AI
有名人そっくり、増え続けるAI音声 “声の権利”どう守る -
第65回
AI
画像生成AIに照明革命 日本と世界で同時に“神ツール”登場 -
第64回
AI
自分好みのAIチャット相手を簡単に作れる「Dify」が面白い -
第63回
AI
まるで“いけない話ができるChatGPT” ローカルAI「Command R+」の爆発的な可能性 -
第62回
AI
動画生成AI、映像制作の“民主化”目指して研究進む -
第61回
AI
画像生成AI“児童ポルノ”学習問題、日本では表現規制の議論にも -
第60回
AI
3Dアニメーション技術の革新が止まらない -
第59回
AI
政府、生成AI推進に向けて議論を加速 -
第58回
AI
画像生成AIで同じキャラクターが簡単に作れるようになってきた - この連載の一覧へ