最近は画像生成AIの話ばかりでしたが、久しぶりにメタバースの話題です。12月7日にEpic Gamesからリリースされた「レゴ フォートナイト(LEGO Fortnite)」、めちゃくちゃよくできています。要するにマインクラフト系のクラフトゲームですが、ベースがフォートナイトのシステムなので、操作もしやすく、環境も整っています。料金は基本無料です。課金要素は月1350円のサブスクリプション「フォートナイトクルー」への強い誘導がありますが、手に入るものはスキンといったゲームバランスには影響のないものなので、まったく払わなくてもゲーム本編は遜色なく遊べます。
レゴブロックを使ったクラフトゲーム
基本は、村を作って育てていくと、いろんな人が引っ越してくるという内容。マルチプレイも可能で、他のプレーヤーも遊びに来られるようになっています。アイテムを集めて、より強いものを作り、作れるものを増やして、広大な領域を探検していくというクラフトゲームとしての作りはオーソドックスです。
ゲームシステムはレゴとフォートナイトの組み合わせなので、クラフトも簡単にできます。設計図を入手できれば、特定のアイテムを作れるようになるのですが、例えば小屋を組み立てるときには、決められている木材や石などを集めてきて、レゴブロックを組み立てるように決められた位置にオブジェクトを配置していきます。レゴの機械にあたるようなオブジェクトも多数用意されているため、いろいろギミックを足して、クルマや飛行機のような乗り物を作ることもできます。クラフトを遊ぶためだけのサンドボックスモードも用意されていて、敵を意識することなく、ひたすら遊び続けることもできます。
プレイしてみるとわかるのですが、サバイバルクラフト系のゲームは、アイテムを集めまわっているだけで楽しい。テンポよくアイテムを獲得できるので、すぐに熱中してしまう魅力があります。プレイを始めると、あっという間に数時間が経ってしまいます。
ほかに面白いのは時間、空腹、天気、気温の概念があるところ。15分程度で昼と夜の1日が変わっていき、食料の調達が重要になります。また、夜になって雨が降りはじめると、気温が下がってきて体温が下がるので、焚き火のそばにいる必要があります。気温の概念はゲームを進める上で重要なポイントで、寒いところに何の準備もなく行けば体力を削られることになります。マインクラフトのシステムをうまく踏襲しつつ、新しい概念も組み合わさっています。
また、ユーザーが自分の追加マップを作れる機能「Unreal Editor for Fortnite(UEFN)」にも最初から対応しているので、自分の独自マップも作成可能。一人でもゲームは進めていけますが、自分の進めているマップに、他のユーザーを招待して最大4人までのマルチプレイでゲームを進めることもできます。フォートナイトは公式のボイスチャット機能以外にDiscordとの連携機能にも対応しており、友人とだけボイスチャットを使いながら遊ぶ事ことできます。フォートナイトの仕組みを発展させる形で組み合わされ、マルチの体験が非常に重要視されているのが、さすがという感じですよね。
そして、マインクラフトと圧倒的に違うのはビジュアルです。やはりUnreal Engine 5ベースなので高級感があります。一方で、マップが動的に変化することはありません。マップは広大ですが、あくまでも固定された空間内を移動する形です。地面に穴を掘るなど、与えられた地形を変えることもできません。ただ、ダンジョンなどの探索や冒険をするエリアもしっかり作り込まれています。
この連載の記事
-
第61回
AI
画像生成AI“児童ポルノ”学習問題、日本では表現規制の議論にも -
第60回
AI
3Dアニメーション技術の革新が止まらない -
第59回
AI
政府、生成AI推進に向けて議論を加速 -
第58回
AI
画像生成AIで同じキャラクターが簡単に作れるようになってきた -
第57回
AI
日本発のリアルタイム画像生成AIサービスが熱い 大手にとっては“イノベーションのジレンマ”に -
第56回
AI
画像生成AIの著作権問題、文化庁議論で争点はっきり -
第55回
AI
動画生成AIの常識を破壊した OpenAI「Sora」の衝撃 -
第54回
AI
画像生成AI、安いPCでも高速に 衝撃の「Stable Diffusion WebUI Forge」 -
第53回
AI
日本発の画像生成AIサービスがすごい 無料アップスケーラー「カクダイV1」 -
第52回
AI
美少女イラスト、AI技術で立体化 ポケットサイズの裸眼立体視ディスプレーが人気に -
第51回
AI
“生成AIゲーム”急増の兆し すでに150タイトル以上が登録 - この連載の一覧へ