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都市の形で問う「PlaGuessr」が優勝! 建造物との恋愛やバトルなどハイレベルな作品が爆誕したハッカソン

「PLATEAU Hack Challenge 2023 in Tokyo」レポート

特集
Project PLATEAU by MLIT

提供: PLATEAU/国土交通省

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多様なジャンルに広がったPLATEAUハック

 受賞作品以外にも、本当にさまざまな作品が出そろった。

Street Golf(チーム「猿」)

 都心のど真ん中でゴルフを思いっきりやりたい。「Street Golf」はそんな思いを実現した作品だ。

 参考資料
 「Street Golf」

チーム「猿」

 ビルの屋上からゴルフボールを飛ばして、ビルの屋上をバウンドしながらゴールを目指すゲームだ。ゲームの醍醐味としてカメラワークを工夫し、新宿のビル群の絶景を堪能しながらゴルフを楽しめるようになっている。また、ゴルフボールがビルのモデルに当たって跳ね返るという表現にもこだわった。今後、バトルゲームモードなど、ゲームとしての作り込みをしていく予定だ。

 マイケル氏から、エンターテイメントとして特にバトルモードに期待を寄せているというコメントがあったほか、他の都市に展開できるのかという質問が石丸氏からあった。それについては、データ量の問題もありシーンを切り替えることで可能かもしれないが……とのこと。ただ、実はゲームエンジンの中での3D都市モデルのデータの持たせ方などに関するアイデアがあり、今後、データ量のスリム化を試していくそうだ。

PlateauデータによるLoRa(Meshtastic)通信機最適配置システム(チーム「シゲゾーン」)

「PlateauデータによるLoRa(Meshtastic)通信機最適配置システム」は、LPWAによるオフグリッド通信システムの構築を促進するべく、PLATEAUを使って配置提案を行う。

「PlateauデータによるLoRa(Meshtastic)通信機最適配置システム」

チーム「シゲゾーン」

 LPWAデバイスとしてLoRa-Meshtasticを使って、実際にアンテナを配置した場合にどこまで電波が届くかをPLATEAUの3D都市モデルから読み込んで示す。建物が密集した環境での無線通信システムの構築は、電波の反射や回り込みなどの影響で難しいところがある。それを簡易的にシミュレーションできるようにしようというものだ。配置後の理論値に対する差分検証への活用も想定している。

LPWAデバイスをバラマキたい

 内山氏からは、実際にPLATEAUで横浜のローカル5Gの基地局配置のシミュレーションを行ったことなどが紹介され、こうした基地局配置の三次元シミュレーションはPLATEAUの活用として実現可能性が高いというコメントがあった。電波の減衰反射解析など専門的なシミュレーションが必要な領域に踏み込まないまでも、簡易的なシミュレーションとしての用途はありそうだとした。

新世紀PLATEAUS(チーム「PLATEAUS調査隊」)

 ゲーミフィケーションを生かした地理情報教育のVRアプリ「新世紀PLATEAUS」。

 参考資料
 「新世紀PLATEAUS」

「スペースコロニーに移住を余儀なくされた人類は、PLATEAUと呼ばれるデータから都市データを仮想量子空間に復元した。調査隊は仮想都市から高精度地理データと地域名産品を発掘する……」というSFストーリー仕立てのVR空間を自ら散策することで、楽しみながら地理を学んでいく。デモでは、東京駅近辺を舞台に都市情報を取得していく様子が紹介された。

新世紀PLATEAUS

チーム「PLATEAUS調査隊」

 於保氏はベースとなっているストーリーの面白さを取り上げ、地理の学習といったところをゲーミフィケーションで生かしていく発想はありだとする。また、メンターの藤原貴之氏(日立製作所)も、ストーリーは面白かったが開発が追いついていないところがもったいないとし、限られた時間の中で、VR部分の実装に時間を割くより、ストーリーで登場していた「高精度地理データ」や「地域名産品」を発掘する過程を作るほうがよかったのではないかとコメントを寄せた。

デジタルツインコミュニケーション(チーム「もーり」)

 AR空間内のユーザーとVR空間内のユーザーが、地図上の同じロケーションで空間を共有して交流できるアプリ。

デジタルツインコミュニケーション

 道案内や観光案内、あるいは工事現場など、現地に実際にいる人とVRで見ている人で場所を共有し、コミュニケーションが必要な場合などの用途を想定している。VR側(PLATEAU)、AR側(Geospatial API)の位置情報の共有まで実装できたが、WebRTCによるコミュニケーション部分の実装は断念。今後も開発を続ける予定だ。

チーム「もーり」

 内山氏は、デジタル空間に閉じたものと考えがちなメタバースやデジタルツインも、やはり現実とのインタラクションは重要になる、その意味でこうしたソリューションは実現性が高いとする。特に、現実空間とサイバー空間のインタラクションのつなぎにPLATEAUを使ってるところを評価した。

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