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新車を買った情報2023 第121回

ロードスターRFの怪奇音は66円で止まる

2023年10月01日 07時00分更新

文● 四本淑三

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 ひゅるるるるるるるーうぃっ
 でーんででででんでんでんで
 ぎゃーーーーーーーー!

 ビート、カプチーノ、AZ-1、コペンといったバブル期の軽スポーツは、怪奇大作戦のトータス号が雛形だったと信じている私は四本淑三です。だって軽自動車ってだけで小さくてつくるのが面倒なのに、わざわざオープンにしたりガルウイングにしたりしないじゃん。

 で、今回も話題の中心といたしますのは屋根のトラブル。5年前は新車だったロードスターRFの情報2023、「怪奇音大作戦」もいよいよ大詰めであります。

 納車から3年を過ぎ、出どころ不明の打撃音を発するようになったロードスターRF。謎深まるばかりのある日、ルーフの咬合部に貼られた樹脂シートの摩耗を発見。こんな薄いシートが打撃音につながるものなのか。音はリアから聞こえてくるものの該当箇所は頭上。それでも原因らしきものは他に見当たらない。今回はそれを確かめます。

 さて、これからやる作業は決して真似をしないでください。メーカーのマニュアルに記載はなく、私が勝手にやったことで、これが原因で貴方のクルマに不具合が起きたとしても責任は持てません。私も応急処置のつもりでやっております。よろしく。

電工テープを貼ってみた

 と宣言をいたしまして、ニトムズ、デンカ、スリーエムと3本の電工テープを買って参りました。電工テープである理由は、表面の質感が先の樹脂シートに似ているから。そして電工テープの方が伸縮性があって柔らかく、薄い。だから厚みが多少違っても誤差を吸収できるだろうということです。

 どれもJIS規格適合品で、厚さ0.2mm、幅19mmの10m巻き。粘着性にも差は感じられないので、一番安いスリーエム「ビニルテープ74」税込66円也を採用しました。

 ここで削れたシートを剥がしても良かったのですが、シートの摩耗が音の原因であれば証拠として残しておく必要もあるでしょう。お試しということで削れたシートの上から貼ってみます。貼る前に電動歯ブラシで削れカスや固くなった接着剤を取り除きまして。

 元のシートと同じくらいのサイズに電工テープをカット。

 そいつをこんな感じで適当に貼り付けまして、エンジンをかけ、屋根を閉じて、いつもの山坂道を走ってみると、へっ? 一切リアから打撃音なし。いい年こいて口角を下げつつ「おーいマジかよー」とつぶやいてしまうほど、何も起こらず。

 大成功であります。でも、こんなんで解決していいのか?

 ルーフを開けてみると、テープは中に押し込まれて捲れ上がり、アブドーラ・ザ・ブッチャー型の跡も付いて、また悲しい打撃音が聞こえてくる。

 ともあれ怪奇音の原因はこのシールの摩耗であることは特定できました。

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