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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第367回

メルセデス・ベンツのEVの「EQS SUV」は宇宙船のようなコクピットが魅力!

2023年09月18日 12時00分更新

文● 大音安弘 編集●ASCII

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◆新世代大容量バッテリーで約600kmの航続距離を実現

 試乗したのは「EQS 450 4MATIC SUV」。前後に電気モーターを搭載する4WD車で、最高出力265kW(360ps)、最大トルク800Nmを発揮する。107.8kWhのリチウムイオン電池をフロア下に搭載しており、航続距離は593km(WLTC)を実現。充電については、200V普通充電と急速充電に対応する。参考まで主な充電時間を挙げると、10%から80%までを回復させる場合、普通充電だと6kW出力で約14時間。急速充電では150kW出力で約49分、50kW出力で約100分となる。

EQS

 巨大なEQS SUVだけに、運転には少し気を使うと思ったが、意外なことに運転しやすい。これはSUVによる視界の良さに加え、EV特有のボンネットの短さと電気モーターによる動きの良さなどが挙げられる。同車の車両重量は、2.9tもあるのだが、その重量を忘れさせるスムーズな走りは、発進時から最大トルクを発揮できるEVならではのもの。

 その加速力に不足はないが、EVらしいロケット的な瞬発力はない。ただ、エアサスペンションによる穏やかな乗り心地と適度な加速力がマッチしており、まるで地上を駆けるクルーザーといった心地よさがある。もちろん、車内はかなり静かなので、移動中に走行音による疲れもなく、快適な移動が楽しめる。特に広々した2列目シートでは、移動時間をしっかりと休息に使えそうだ。

EQS

◆Sクラスの名に恥じない性能と走り、そして価格

 マニアックな話題だが、大きなEQS SUVが運転しやすく感じる秘密がもうひとつある。それが後輪操舵機能「リヤアクスルステアリング」だ。これは前輪の舵角に合わせて、後輪にも舵角を与えるもの。最新ベンツに、積極的に採用されるが、同車の場合、最大10度という大きな舵角が与えられる。これは目視でも後輪が曲がっていることが分かるほど。その結果、大型車ながら最低回転半径が5.1mまで短縮される。だから見た目よりもずっと小回りが効くというわけだ。今回は、街乗り中心だったが、SUVらしくオフロード機能もしっかりと備えるという。

EQS
EQS

 まさにSクラスの名に恥じない極上のSUVなのだが、お値段も立派。なんと1542~1999万円もする。給電機能V2H/V2L(クルマから家や家電に給電する仕組み)対応なので補助金も期待できるが、それでも超高級車であることには変わりはない。選ばれし者のエコな最上級SUVが「EQS SUV」なのだ。

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