◆サブスクは本当に便利!
◆いろんな意味で音楽の聴き方を大きく変えた
本稿のテーマは「音楽系サブスク」です。サブスク否定派でCD至上主義だった筆者が、いつの間にかサブスクどっぷりになり、音楽の聴き方が変わって、幅広い音楽に出会えるようになったので、みんなもサブスクで聴きなよ、というお話です。
ただ、音楽の聴き方は人それぞれですので、特定の聴き方を批判するものではありません。
ICT総研調べによると、サブスクで音楽を聴いている人は無料、有料含めて46%だそうです。筆者もYouTube Premiumを契約しているのでYouTube Musicを利用しています。
最初は「ネットがないと聴けない音楽なんて……」と斜に構えていたのですが、いざ使ってみると音楽好きにはたまらないサービスでした。
◆ネットがなかった時代、情報が限られていたゆえの楽しさがあった
ですが、先日サブスクで音楽を聴きながらおそろしい事実に気がつきました。「この曲、何回も聞いてるけどバンド名知らん……」「このバンド好きなのにメンバーわからん……」。いつもオススメのランダム再生で聴いているので、いろんな曲が聴ける反面、その曲の情報を取りに行かなくなっていたのです。ただ聴くだけのマシーンです。
まだインターネットもなかった頃、音楽の情報といえば音楽雑誌、CDを手に入れるには街のレコードショップやレンタル屋、そしてラジオでした。CDのライナーノーツで曲への理解を深め、音楽雑誌のインタビューで影響を受けた音楽を知り、違うミュージシャンも聴いて世界が広がっていったのです
このような、ネットがない時代ゆえの楽しみ方がありました。お金がなかったので、買った雑誌は隅から隅まで読み、CDは大事に保管していました。筆者が今ここまでしているのはBABYMETALくらいです。
◆サブスクだとお金を払ってる感が薄い
で、サブスクの話に戻ります。MyVoiceのインターネット調査によると、サブスクを聴く機材は7割がスマホだそうです。家の中でも外でも音楽を聴けますからね。
ですが、サブスクで音楽を聴いていると「この曲いいな」と思っても、スマホすら見ずに次の曲に進んでしまいます。あとでまた聴きたいと思っても、バンド名も曲名もわからないので再生履歴を漁るしかありません。メンバーの名前も知らないのでネットのインタビュー記事があったとしても、気付かないのです。歌詞が出たりアーティストのバイオグラフィーが見られるサブスクもありますけど、わざわざそれをチェックしません。
なんでこんな雑な聴き方になってしまったんだろうと考えたところ、「お金を払ってる感がない」からという結論に達しました。いや、実際は毎月定額を払ってるんですが。ただ、店頭で自分のお金を出して買ったという「所有感」もないので、流し聴きみたいになりやすいんだと思います。これは動画系サブスクもそうかもしれません。
また、加齢も原因のひとつと言えるかもしれません。「人は17歳の頃に聴いていた音楽を一生聴き続ける」というポストがX(旧Twitter)のタイムラインによく流れてくるのですが、たしかに熱心に聴いているのはその頃の楽曲かも。年を取っていくと、新しいモノに対する興味が湧きにくくなる傾向がありますからね。
◆CDはまだ売れているし、アーティストアプリで何でも知れる
日本はまだまだCDが売れる国なので、音楽に接するのはサブスクよりもCDのほうが多いという結果が、前述の「MyVoiceのインターネット調査」で出ています。今、CDは音楽を聴く以外の付加価値があります。筆者もダウンロードで手に入れているのに、コレクターズアイテムがわりにCDを買うこともあります。
また、ネットやスマホが進化したおかげで、アーティストに関する情報はいくらでも手に入るようになりました。たとえば各アーティストが公式でリリースしているアプリ。レーベルやアーティストにもよりますが、インストールしておけば、ディスコグラフィー、バイオグラフィー、最新ニュースやMVなどがほぼ無料(一部有料)で網羅できます。特定のアーティストを応援したい人にとっても便利な世の中になりました。
【まとめ】音楽を聴くことに関してリスナーのメリットが多いサブスク
CD至上主義だった筆者ですが、今ではサブスク以外では音楽を聴いていないという状態です。それくらい前述したデメリットをメリットが上回るのです。メリットは新譜が発売日にすぐ聴けるというのもあるのですが、オススメプレイリストでカジュアルに知らない音楽に出会えることです。なので、むしろ特定のアーティスト好きよりも、音楽そのものが好きな人に向いているサービスかもしれません。
筆者も昔みたいに音楽を掘り下げなくなったけど、そのぶんいろんな音楽が聴けているのでいいかな、と納得しています。サブスクで聴かなかったら知らなかった曲もたくさんあるので。
サブスクのメインユーザーは今のところ10~30代だそうですが、40代以降の方たちも利用していない方は利用してみることをオススメします。青春時代に聴いていた曲に出会えるのはもちろん、流行の曲を知っていればZ世代との共通言語になるかもしれませんよ。
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