ソウルにはサムスンのスマートフォンを中心とした製品を展示するフラッグシップ店舗「Samsung d’light」があったが、2023年7月に別の場所に新しい店がオープンした。ソウルの新都心、カンナムの地下鉄駅10番出口を出てすぐというわかりやすい場所に位置している。
1階では新製品をすぐに触れる
建物は5階建てで、1階は天井が高く開放感のある明るい店舗だ。新製品発表直後ということもあってか平日の午後に訪問したにもかかわらず来客は多かった。実はGalaxy Unpackedの前々日にも訪問したのだが、その時も来客は多く、地上にあることから道ゆく人の目にもつきやすいのだろう。ちなみに、以前のSamsung d’lightは地下にあったので、場所を知らないと訪問しにくかったのだ。
1階の左手には新製品がずらりと並べられており、特にGalaxy Z Fold5とGalaxy Z Flip5は人気で、デモ機を触るのも一苦労といった感じ。デモ機は2階にも多数展示されているので、じっくり触ったり製品写真を撮りたいのなら2階に行くのがオススメだ。
この「サムスンカンナム」ストアはGalaxyシリーズに特化したサムスンの店舗であり、ほかの店舗では見られない製品も多数展示されている。たとえばオンライン販売限定のスペシャルカラー、Galaxy Z Fold5のGrayとBlue、Galaxy Z Flip5のGray、Blue、Green、Yellowもここでは店頭販売をするようだ(訪問時はまだ発売日前)。そもそもほかの店舗ではオンライン限定色の展示はないので、このカラバリを見たければここを訪れるのがよいだろう。
Galaxy Z Flip5のNFC着せ替えパネル「Flipsuit card」も多数展示。今後の展開が楽しみな新しいアクセサリーだ。
Galaxyのフォルダブルスマホのルーツを展示
2階に上がるとまずは昔のソウルの街並みの模型が目に入ってくる。これはサムスン製品の歴史を見せてくれる展示だ。新製品ばかりに目を奪われがちだが、サムスンのスマートフォン、そしてそれ以前の携帯電話の歴史は長く、古い時代から新しい機能やデザインを取り入れた製品を積極的に展開していたのだ。
目立つ位置に展示してあるのが2001年4月発売の「SCH-A2000」。初期の折りたたみケータイで、当時のこのタイプの製品は外画面がなく、いちいち本体を開く必要があった。A2000は外部に3行ながらカラーLCDを搭載し、閉じたままでも着信番号などを表示できたのだ。これは閉じたまま使えるGalaxy Z Flip5のようであり、当時の韓国では画期的な製品だった。また小型で精錬されたデザインは2001年のiFデザインアワードを受賞している。
昔の街並みにはバス停の模型もあり、当時はAnycallというブランドだったサムスンのケータイの広告も再現されている。
そしてその横はフリップフォンの歴史とばかりに、過去の折りたたみケータイの特徴的な製品が展示されている。そのうち3モデルを紹介しよう。
2002年11月発売の「SPH-X7500」はメインが6万5000色表示、表のサブが256色表示のデュアルカラーディスプレーケータイ。当時最先端のモデルだった。展示品はバッテリーが生きており、実際に画面を表示したり操作することも可能だ。ただし、CDMAモデルなので電波ははいらない。
2005年4月発売の「SCH-E430」は通称「オートフォルダ」。本体側面のボタンを押すとモーターでディスプレー部分が開閉する。カメラはVGAを搭載した。
2006年5月発売のSPH-B4100はフリップフォンスタイルながら、開いたディスプレーを90度横に回転させ動画をフル表示できるケータイ。DMB方式のデジタル放送に対応していた。